張作霖爆殺事件の時の首相「田中義一」についてWikipediaで調べたら、「他の言語」のところに何やら見慣れぬ言語が。
クリックしてみても、初めて見る文字でなんだかよくわからない。
タイ語など東南アジアの文字っぽく見えるがちょっと違うようです。
ページのソースを見ると、lang=”ka”とある。
「ka」ってのも、見たことないなあ・・・と思って、ISO639の言語コード表を見てみると・・・
正解は「グルジア文字」、でした。
グルジアって、独自の文字があるんですね。
Wikipediaによると、
グルジア文字がいつどのようにして生まれたのかについて、詳しいことは明らかでない。11世紀に書かれたグルジアの年代記は、紀元前3世紀のグルジア王パルナヴァズ(Parnavaz)がグルジア文字を創ったと伝えているが確証はない。アルメニアの史書は、アルメニア文字を創ったとされるメスロプ・マシュトツ(Mesrop-Mashtots)がグルジア文字も創ったと記しているが、これも信憑性に欠ける。
グルジアでキリスト教が国教化された4世紀初めごろに創りだされたとする説が有力である。文字の順序や、ギリシア文字に対応するべき、本来ならばグルジア語には不要な文字があることなどから、ギリシア文字を参考に創られたと推定される。また、円弧と直線の組み合わせという原則に忠実に創られていることから、何らかの別の文字が形を変えたものではなく、独自に創りだされたようだ。
と、かなり伝統ある文字のようです。
旧ソ連なのに、キリル文字に駆逐されなかったんですね。
(旧ソ連で、他に独自の文字を持つ国ってあるんでしたっけ?)
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さて、なぜ「田中義一」というマニアックな項目がグルジア語になっているのでしょうか、ということですが。
「長年ロシアの圧迫を受けてきたので、フィンランドやトルコなどと同様、親日派だ」といったことなのかと思って、「東郷平八郎」の項目を見てみたんですが、これはグルジア語の説明はないんですね。
Wikipediaには、「東郷ビール」も「伝説」だと書いてあります。(日本人が思っているほど、日本は海外で好かれてないんでしょうね。)
田中義一の項目の下部に、「日本の歴代内閣総理大臣一覧」らしき囲みがあるので、単に日本の首相を並べただけかも知れません。田中義一はロシア留学していたそうなので、ちょっとはソ連圏で有名なのかも。
Wikipediaのグルジア語のページ一覧はこちら。
Google site:ka.wikipedia.org/wiki/
Googleで一番上に表示される項目が、これまたなぜか「Lyndon B. Johnson」です。
(ではまた。)
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一見、ミャンマーの文字かと思いました。
ちょっとヨーロッパの文字に見えないですよねぇ。
>>旧ソ連で、他に独自の文字を持つ国
アルメニアがありますね。
ほんとだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/アルメニア文字
どうもありがとうございます。