んー、無理なんじゃないですかねえ・・・。
以下の問題については、まさに有価証券法等の法律をちゃんと勉強している方の領域であって、判例も山ほどあるんじゃないかと思いますので、私なんぞがコメントするとボロが出るんじゃないかと思いますが、ちょっと考えをまとめて見ましたので、変なところがあればどなたかツッコんでいただければ幸いです。
株券の善意取得
株券は、
商法第二百五条�
株券ノ占有者ハ之ヲ適法ノ所持人ト推定ス
ということで、持ってる人=占有者(今回の場合大和証券SMBC)をちゃんとした持ち主だと思っていいよ、ということになっており、
商法第二百二十九条
小切手法第二十一条ノ規定ハ株券ニ之ヲ準用ス小切手法第二十一条 事由ノ何タルヲ問ハズ小切手ノ占有ヲ失ヒタル者アル場合ニ於テ其ノ小切手ヲ取得シタル所持人ハ小切手ガ持参人払式ノモノナルトキ又ハ裏書シ得ベキモノニシテ其ノ所持人ガ第十九条ノ規定ニ依リ権利ヲ証明スルトキハ之ヲ返還スル義務ヲ負フコトナシ但シ悪意又ハ重大ナル過失ニ因リ之ヲ取得シタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
同第十九条 裏書シ得ベキ小切手ノ占有者ガ裏書ノ連続ニ依リ其ノ権利ヲ証明スルトキハ之ヲ適法ノ所持人ト看做ス最後ノ裏書ガ白地式ナル場合ト雖モ亦同ジ抹消シタル裏書ハ此ノ関係ニ於テハ之ヲ記載セザルモノト看做ス白地式裏書ニ次デ他ノ裏書アルトキハ其ノ裏書ヲ為シタル者ハ白地式裏書ニ因リテ小切手ヲ取得シタルモノト看做ス
と、「善意取得」が認められます。
つまり、今回の場合、大和証券SMBCからフジテレビに、
「鹿内家からこんな要求が来てますが、当社は弁護士にも相談してこれこれのスキームで取得しており、適法な取得と考えております」
てな説明が行われていた場合、フジテレビさんに「悪意又ハ重大ナル過失」があったと立証するのはかなり難しいんじゃないですかと思うんですが、どうでしょうか。
裏書はどうなってる?
株券の裏書制度は、かなり前の商法ですでに廃止されているようなので、裏書の連続性等は法律上の意味は無いのではないかと思いますが、(にも関わらず株券には必ず裏書欄がありますが)、念のため、今回の場合、どうなっているのかちょっと考えてみますと・・・
今回、(おそらく、鹿内家から大和証券SMBCに実質的に株式が譲渡されたことを伏せるため?、またはその他の何らかの理由によって)、信託受益権をかませた(極めて不自然な形式による)譲渡が行われています。
このような方法を採った理由として考えられるのは、やはり株券の所有者が変わったよということを大量保有報告書や株主名簿等で開示したくなかったということでしょうから、そうだとすると、名義は、
鹿内家→信託銀行→大和証券SMBC
ではなく、
鹿内家→大和証券SMBC
に「直に」変わってるんじゃないかと思いますし、裏書も同様になっているんじゃないでしょうか。
(いずれにせよ、それがどう影響するという話ではないと思いますが。)
スキームのおさらい(概要)
以前のエントリーでも触れましたが、今回の譲渡がどのような条件で行われたのかを考えてみましょう。
鹿内氏は、まず昨年5月に株券を信託し、日経新聞さんの報道等によるとそれとほぼ同時に信託受益権が大和証券SMBCに譲渡されたということのようです。つまり、
という感じで直接鹿内家がニッポン放送株を保有していたものを、
といった感じで信託設定し、
と、この信託受益権を鹿内家から大和さんに譲渡して、
と、この信託を解除して、大和証券SMBCさんが(生の)ニッポン放送株式を1月4日に手に入れた、ということだったのではないかと思います。
このため、今回のスキームについては、
・いつ信託受益権が譲渡されたのか
・議決権は誰が行使できることになっていたのか?
・信託受益権は誰が解除できることになっていたのか?
・いくらで(いつ時点の株価で)対価が計算されることになっていたのか?
などが疑問点として上がってくると思います。
いつ信託受益権が譲渡されたのか?
これは、報道されているとおり、昨年の5月ごろに譲渡されたんでしょうね。
鹿内家がコストをかけて信託設定して、そのまま信託受益権を保有している意味がないと思いますので。
議決権は誰が行使できることになっていたのか?
もし、信託受益者である大和証券SMBCが議決権も行使できる契約になっていたとすると、鹿内氏は、昨年信託受益権が譲渡された時点で、持株が減った旨を大量保有報告書で開示しないといけなかったんじゃないでしょうか。(未確認)
ということは、前述の図のように、(経済的な)受益権は大和証券に譲渡するが、議決権は鹿内氏に残しておいたんじゃないでしょうか?
信託は誰が解除できることになっていたのか?
ここがポイントの一つじゃないかと思います。
仮に、受益者である大和証券SMBCさんが単独で信託受益権を解除できるとすると、TOBが具体化してきたのは今年に入ってからでしょうから、去年の中頃に信託受益権を譲渡しておいて、それを解除した日付がTOB開始と近かったからといって、それを「インサイダー取引だ」というのはちょっと無理があるんじゃないかと思います。
逆に、大和証券SMBCと鹿内さんとの譲渡契約の中で、「信託の解除については、双方が合意した時に行う」というような条項が定められていた場合、(大和さんがインサイダー取引になるかどうかはともかく)、「TOBがもうすぐ始まることを知らせずに、信託契約の解除に同意させられたのはズルい」と鹿内さんが思っても無理はないかなあという気もします。
いつ時点の株価で対価が計算されることになっていたのか?
前項とも関連しますが、いつ時点の株価で信託受益権譲渡の対価が計算されることになっていたのか?というのは重要なポイントじゃないかと思います。
昨年の5月に、その時点での株価で譲渡することにしましょう、ということで話が付いていたのであれば、今さら「TOBの価格の方が高かったじゃないか!」というのも、おかしな話ではないかと思いますが、
もし、「両者で合意した信託受益権の解除の日の株価で対価を支払いましょう」または「解除した日の株価で昨年払った分の差額を精算しましょう」というような取り決めになっていたとしたら、1月4日の株価で精算するのかTOBが始まってから最終的な精算を行うのかでは、約2割(数十億円)も鹿内家が受け取る金額が変わってくるわけですから、鹿内氏が怒るのも無理はないかも知れないですね。
(インサイダー取引に該当するかどうかは別として。)
鹿内氏が出した差し止めの申請が東京地裁に数日で却下されているところを見ると、譲渡が適正に行われていないという根拠は非常に乏しかったんじゃないかとも(しろうとながら)想像いたします。もしそうだとすると、株券がフジテレビさん側にわたってしまえば、それを取り返すとか、それでライブドア+鹿内家軍団でいっしょになって議決権を行使しようというのはかなり難しいかと。
一方で、大和さんがTOBの価格と鹿内家に渡した価格の差額について損害賠償義務を負うかどうかというのは、信託受益権の譲渡契約書の書きっぷりにもよるんじゃないかと思いますが、どうでしょうか。
鹿内家は何がしたいのか?
ただ、TOBとの価格差が不満なのであれば、TOBが始まったときに、「おい、ちょっと待てよ」言えばよかったような気がします。なぜ、TOB終了の前日になって、株式の返還を要求してきたのかというと、やはり堀江社長のおっしゃる「怨念」のせいで、TOBの成立をちょっとカクランしようということだったのでしょうか。それとも、東京地裁に蹴られたので、戦術を変更する準備をしてたら、たまたまギリギリのこの日になっちゃったということでしょうか。
(なぞはいろいろ残りますが、本日はこれにて。)
(追記)
大和証券さんのプレスリリースが出ました。(kantさん、なみたけさん、ありがとうございます。)
株式会社ニッポン放送株式取得の経緯について 3/08/05 大和証券SMBC
http://www.daiwa.jp/press/050308-a.cfm
おっしゃってることはだいたい、上記の図解のとおりではないかと思います。
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ニッポン放送の上場廃止決定?
フジテレビはTOBでニッポン放送株の36.47%を取得したと発表しています。
新株発行が行われなくても、ライブドアの45%超とあわせると東証の上場廃止基準に該当しているようです。
上場廃止までの猶予は1年ですが、両者とも売却は…しないでしょうねぇ。
isologueで「…
磯崎さん、今回の一連の事態は大変勉強になりました。ありがとうございました。
それにしても、創業者一族がおばかだと、社員も大変ですね。お馬鹿なだけに、何故放り出されたかも解らない。解るくらいなら、放り出されもしなかったでしょうに。
分析ご苦労様です。
この際、「株券の善意取得」とか「裏書云々」は関係ないとして、要は「スキーム」ですが、
なんとなくはっきりしている情報
・昨年央 信託が設定されたこと
・その信託の種類は有価証券管理信託(投信とか特金のような処分権のある金銭信託の類ではなく、単に物を保管・管理し、権利代行する。)であること
・今年初 その信託が解約されたこと
・同時期にSしからD証券に株が譲渡されたこと
等から推して、考えられる最も単純な「スキーム」は以下のようかと
1、昨年央、S氏は海外に居住しつつ、持株にかかる「配当受領」等の権利を適切に行使するため、信託銀行に有価証券管理信託として持株を信託
2、同時期、S氏は実質所有は変わらないものの信託名義となるため、(変更)大量保有報告書を提出
3、昨年中にD証券はS氏に対し持株売却を勧誘
4、今年初 S氏売却するため”信託”を解約
5、その旨の変更報告書提出
6、S氏ブロックトレードで持株をD社に時価(5200円前後)の5%引(5000円弱)程度で
売却
7、S氏持株減少の変更報告書提出
8.F社TOB発表
9、S氏(約1000円高い値段でのTOBは)”話が違う”と仮処分申請
10、”S氏からD社への売却もTOBをそれぞれの時価を基準に行われており適正”として申請を却下
11、S氏作戦変更”インサイダー情報を知った者が知らない者を相手に行った売買は”インサイダー取引として告発
と云った当たりかと
従ってD社がインサイダー取引を行ったことになり(可能性はなくはない)その不法行為による損害賠償が認められる可能性若干はあるとしても、株券の取り戻しはとても無理だと
おもいますが、
kawaiさん、お役にたてたとしたら幸いです。
「宍道用です。」さん、
>1、昨年央、S氏は海外に居住しつつ、持株にかかる「配当受領」等の権利を適切に行使するため、信託銀行に有価証券管理信託として持株を信託
お金持ちの世界はよくわかりませんが、日本に息子さんもいらっしゃいますし、配当を受け取るために信託設定したりするのかしらん。
不動産SPCなんかのディールですと、信託設定即日信託受益権譲渡というケースが多いと思いますので、これも、先に大和さんとの話ありきで信託設定されたと考える方が自然なんじゃないかなと思うのですが。
または、信託を鹿内氏自体が解除して株券の形で譲渡したほうが自然ですよね。
>4、今年初 S氏売却するため”信託”を解約
>5、その旨の変更報告書提出
>6、S氏ブロックトレードで持株をD社に時価(5200円前後)の5%引(5000円弱)程度で売却
1月12日に提出された鹿内家の大量保有報告書ですと、単価の欄に「信託終了に伴う株式の交付」と書いてありますので、「宍道用です。」さんのおっしゃるとおり、鹿内さんが信託を解約して株券をブロックトレードで譲渡したとしたら、単価の欄に譲渡単価を書かないといけないと思うんですが、上記のとおり記入されていません。
と、考えると、大和さんに信託受益権を譲渡して、その後信託受益権を解除し、大和さんが株券を手に入れたと考えるのが自然かと思います。
日経さんの過去の記事でも、「昨年5月に信託受益権を譲渡」とありましたので、たぶん、取材された結果、信託設定とほぼ同時期に譲渡されたのではないでしょうか。
・・・と想像してるんですけど。
ではでは。
混迷を極めてきた買収劇
ついに!!!鹿内家が動いたー!!!!!
以下 isologue から
鹿内家がニッポン放送株の返還を要求
鹿内家はニッポン放送株を取り戻せるのか?
では民法からのロジック
詐欺・強迫(民法96条)
&nbs
こんにちは。
このサイトを知ってから、難しいながらも、勉強のために読ませていただいてます。
解除について、NHKニュースには、
「鹿内氏らは、違法行為があった場合には、契約の解除ができるという規定に基づき、大和証券SMBCに売却した株式の返還を求めている」
とありました。
契約の解除は形成権なので、上のニュースの文章から、双方または鹿内氏側に(違法行為があった場合について)解除権が留保されており、変換を求めているということは、鹿内家が解除権を行使した(解除の意思表示をした)のではないかと理解しました。
ところが、他のニュースを後で読むと、「売買契約を解除する考えを示している」と、まだ解除されてないように書いてました。
しかし、違法行為を行った側が自ら解除できるというのは、おかしな気がします。
違法行為を行った側の相手方が解除できるというのが自然だと思うのですが、どうでしょう?
私は、法律を少しかじっただけで専門家ではないので(現在専門家目指して勉強中です)、上に書いたことが全くピント外れであったり、わかりきっていることを勘違いしているのであれば、すいません。
大和さん早速プレスリリースしてます。
ところで旧所有者は、信託受益権の売買そのものが無効だって主張してるんでしょうか?
主張の部分が今ひとつはっきりしません。(というか、私が情報を入手できていないだけ。)
どうも ややこしくしたい向きがあるようで、おまかせしますが、
一言だけ、
D社と言う証券会社が「株券の有価証券管理信託」受益権を買受(=同信託の受益者になる)、半年以上もそのまま保有するなどど云うことはありえない話だと思います。
なお、不動産SPCのケースは「不動産の証券化」の一種として「信託スキーム」を利用する
のであって、当然売却を前提にしています。(不動産の管理信託ではない)
また報告書の価格欄云々は「信託の解約によって株券が帰ってきた」時の報告書で売買でないため価格の記載がないと読むのでは?老婆心ながら・・・・
東京地裁が仮処分申請をほぼ即時に却下しているような内容であり、それが全てを物語っているように思われます。はっきり言ってもう片が付いている議論だと自分は思っていますね。
今般の騒動で明らかになったことのひとつに、報道関係者の多くが企業法務について決して明るくなく、単に情報を伝達するだけにおいても正確にそれをなすことが出来ていない事が多いと言う事です。
報道により断片的に伝えられる情報だけを繋ぎ合せているととんでもない見当違いの結果を導き出してしまう事が容易に想像されます。(失礼。ブログマスターの分析にけちを付けるつもりではありません。もっとも信頼のおける情報伝達・分析者のひとりであられると認識しております。そう言えば、今回の騒動の情勢分析のコメントが掲載された記事がQuickで今日流れていましたね。)
関与者の違法行為がはっきりしない限りにおいて同信託受益権関係の契約内容が公表されるとは考え難いですから、現時点でああだこうだ言ったところで想像の域を出ず、それでもって誰かを断罪する議論は不毛だと思います。
連続投稿失礼します。プレス出ていましたね。
株式会社ニッポン放送株式取得の経緯について 3/08/05 大和証券SMBC
http://www.daiwa.jp/press/050308-a.cfm
1月4日時点においてインサイダー情報はないとは言いきっていないところに多少引っ掛かりはしますが、新株予約権などと同様にインサイダー規制の対象外との認識でよいとの事でしょうか?
こんな基礎的な法解釈で間違えるとは考え難いですし。
巻き込まれて百年戦争
おーい。 部外者だと思って好き放題書いていたら、やっぱりというか、おい! というか、きっちりと巻き込まれつつある現状…。いや、私がのこのこ出て逝ったところで収拾つかないって。もう最終バスは出て逝っちまったよ。どうしろというのだ。また敗戦処理か。私は敗…
宍道用です。さん、なみたけさん、
大和証券さんのプレスリリース内容は、だいたい私の図解したスキーム予想図のとおりではないかと思います。(それも疑ってかかれ、とおっしゃるかも知れませんが。)
別に「誰かを断罪する議論」をしようというのではなく、どう解釈すればどちらの言い分が正しそうか、ということを検討しております。
よろしくお願いいたします。
ビキニを脱いで!ホリエモン Part1
【ホリエモンって何者なのか?】
文責 大村あつし
——————————————————-
現在、ライブドアの日本放送株取得問題につきまして、某評論家(Tさん)と議論しています。か
はじめまして。
いつも楽しく勉強させて頂いています。
今回の鹿内さんと大和との件は、TOB云々には一切関係ないと思っていますが、
個人的に次の3点程、気になりました。
1つめは、鹿内さんと信託会社との間で設定されたらしい信託契約が、いつのまに
大和に移転したかという点です。
大和としては、信託会社から信託受益権を譲り受けたとして、鹿内さんとの間で
交渉がなかった形にしたいのかなあ、と思っていましたが、信託契約が解除又は
期間満了で終了した際に株券の交付を受ける立場にあったとなると、結局、鹿内
さんとの間で契約して信託受益権及び信託契約関係の譲受をうけていたと構成
しないと難しいのかなあ、と思った次第です。
2つめは、信託受益権が株式価値と同程度の経済的価値があるとするには、信託
に伴う受益権が半永久でなければおかしいのに、8ヶ月で信託関係が終了すると
いうのが変な感じがしました。
3つめは、仰られておられるとおり、どういう当初に鹿内さんと信託会社との間で結ば
れた信託契約関係の解約条件が分かりません。
こういった、3者間契約もしくは3つの2当事者間契約がインサイダー対策に有効な
ものなのか、よく分かりませんが、未だ、ヘェーという感じです。
それと、新法施行前ですが、当初は株券等という古臭い手段を使わずに、保振の口座
にて処理していたと思ったものですので、株券の占有がありませんので(株主名簿に第
三者対抗要件性まで認める新法になると、株式の善意取得ってあるんですかね?)、
善意取得の問題より、契約解除に伴う善意・悪意の方が気になっていました。
6月の議決権の行使という意味では(まあ、議決権行使の仮処分は殆ど観念的な存在
ですけど)、返還請求権を確保するためのフジへの通知書の送付も、それなりに意味が
あったんかなあ、とは思った次第です。
これからも楽しみにしています。お疲れ様です。
信託受益権を鹿内家が、何らかの物入りで、大和SMBCに買い戻しOption付きで譲渡していて、2004年12月30日で買い戻しOptionが失効したって言うのダメですか?
鹿内氏:すぐTOBが掛かるのを知りながら教えてくれなかったら買戻しのOptionを行使しそびれた、実質的に大和SMBCは年末に株式を買ったのと同じだ。インサイダーだ。
大和SMBC:もうすぐTOBがかかるから、信託受益権は買い戻したほうが良いですよ、なんて、わざわざ教える義理はないでしょう。あくまでOptionはおまけで、取引は5月です。
という争いであれば、なんとなく両者の気持ちがわかるような気がするのですが。
あと、上記売買契約の Jurisdiction が、ロンドン地裁(ってありますか?)かどっかと明記してあった場合、東京地裁は取り合ってくれるのでしょうか。
う〜ん 私の描いたストーリーは見事外れたようですね。
(ただし、D社の発表が事実だとしてですが→まだ、疑っている?)
でも、D社の”受益権”(有価証券管理信託の?)取得の目的は何なんでしょう?
しかもそれを8か月もそのまま保有した意図は何なんでしょう?
それと「D社の発表した経緯」と5%報告書の提出の経緯は符合しているんですかネ?
(ちょっと、しつこい?)
ライブドアのプログを見ていて、ここにたどり着きました。
素人的な見方ですが、インサイダーとかの次元が殆どで、今回の話題のフジTVが登場していないようです。まったく根拠のない、邪推ですが。。。
その去年信託した、ということとその頃には、フジTV側もいびつな資本関係を変えようという意図はあったのではないか、と思うんですね。
大和SMBCがフジTVのメイン取引ならば、そのあたりの打診などもあったかもしれません。
そうすると信託したときに、その信託したということをどういう形でその情報を入手したのか?その信託した先にすることで、自動的に大和に情報が行ったのか?フジに行ったのか?
もし私がフジTVの立場ならば、「怨念」の関係にあるしかも議決権を有する、ところを奪い取れば今後の展開が有利に進むというふうに考えるのは当然かと思います。
すでに述べられているように、どうにか実質的に株を手放すような仕組を考えて、大和SMBCが仕組んだ=契約を交わした、可能性はあるかもしれません。
折りしも、5月には村上ファンドが、ニッポン放送に対して、ねじれた資本関係の改善要求などをして、6月に撤回してますが、その間に話しあいがもたれたからであろうとは思います。既にこの時期、資本関係の改善(後の子会社化)の動きは水面下で進んでいたと考えるのは自然なことではないでしょうか?
今回のようなインサイダー云々で、問題にならないような仕組を作り、解除出来る時期を見計らってTOBとなったような気がします。
そう考えると納得がいくんですね。なんで証券会社がそんなことをするんだろう、って。
素人的に見ると、このようなことをすると証券会社も信用できないな、とつい思ってしまったぐらいです。
TOBがそう簡単にうまくいくという読みはなかった。だから、13%弱とグループ数%、そしてこの問題の8%で、約20数%で、あと少しとれれば、25%は確実に、という読みになります。だから欲張って50%以上とうたったものの、2/8になるまで、3週間あまり順調だったとは見えません。
2/8の事件は、寧ろ動かなかった株主を無理やり動かざるを得なくしたのではないか、とすら思ってしまいます。
あくまで邪推ゆえなんとも言えませんが、想像は可能かと。
この一連の話題で、いつも強い関心は持っているため、せっかっくの機会なので思いをメモする意味で投稿いたします。
PS.実は可能性はないとは思いつつ、本当はフジTVとライブドアの示し合わせた劇ではないか、とすら思ったこともあります。(これはないと思いますが)
磯崎様
「誰かを断罪する」云々は磯崎様のブログ記事本体を指して申したつもりではなく、コメント部分や他所の掲示板などでの議論でありがちな傾向の事を指して申したつもりだったのですが、不用意だったようです。
以後、気を付けます。
なみたけさん、
了解です。わざわざどうもありがとうございます。
ではまた。
やっぱり多くの人が、わかってないというか、無視していると言うか…
いったい何年前からフジテレビとニッポン放送の関係を正常化しようとしていたか、ご存知?
これまで、なかなかできなかったのはS内氏のせいじゃなかったの?
途中でM上ファンドなんてクダラナイのが横槍を入れて、それもお引取り願えるかと、やっと片がつくはずのTOBをはじめたところで、○○エモンとかいうのが悪乗りしたお陰で、皆がとんだ迷惑ってことでしょ。
まあ、人に迷惑かけて平気な顔してる人は、いずれお天道様が成敗してくださるでしょう。
くだらないお家騒動のために株式を上場して、
社会の公器である証券市場を私物化してメイワクをかけたので、
「神の見えざる手」に成敗された、って見方もありますね。(^_^)
> いったい何年前からフジテレビとニッポン放送の関係を正常化しようとしていたか、ご存知?
> これまで、なかなかできなかったのはS内氏のせいじゃなかったの?
そもそもS内家の影響力をそぐために上場したと言われてますね。
> まあ、人に迷惑かけて平気な顔してる人は、いずれお天道様が成敗してくださるでしょう。
他に割り込まれたくないなら上場しなけりゃいいんです。
お家騒動を市場に持ち込んだフジサンケイがそもそも元凶だと思います。
2004/06/07発売の週刊ダイヤモンドには、
”フジテレビが“TOB”検討 ニッポン放送を完全子会社化”
という記事が掲載されています.
一方で、東証の開示情報において大和が、”上記2の信託受益権購入時点ではニッポン放送株式に係るインサイダー情報は一切あり ませんでした。”と記載しております。この上記2とは具体的に、
1平成16年5月27日:元所有者がニッポン放送株式を信託財産とする信託受益権を設定
2上記信託受益権を当社が購入し対価支払 購入・対価支払いの時期は今から8ヶ月以上前(平成17年1月7日公表時点 で半年以上前)
というように説明されています.つまり購入時点ではTOBに関する情報は知らなかったから鹿内には伝えるべき情報がなかったと。
1.上述中の対価支払購入の時期に関する記述が曖昧であることの理由(記載が不自然に感じたので)
2.信託受益権だから株ではないと主張する大和が、無償で株に転換する項目を入れた理由(実際の契約では、頻繁に用いられているのでしょうか?)
3.これらを含めて、インサイダーの可能性はあるのでしょうか?
これらについて、わかりやすく解説していただけたら、幸いです.
もちろん契約内容や裏書きについての情報が、ありませんので、何を論じても憶測や仮定の話になってしまうのかもしれませんが.
また、週刊ダイヤモンドの記事と大和を結びつける確たる物もありませんので、お立場上、差し支えなければご意見いただければと思います.
P.S.いつも興味深く拝見させていただいてます.ちなみに私は両者に何の関わりもありません.個人的な興味からの質問です.