イラクでのリレーションマネジメント

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(軍事シリーズその4、ですが。)
自衛隊がイラクに行ってますが、イラクにおいて日本は、広報(または諜報)関連費って、どのくらい使ってるんでしょうか?
ご案内のとおり軍事用の車両や機器というのはメチャ高いので、ちょっとテロにあっただけで、すぐに数十億円分吹っ飛んじゃうでしょうし、民間人が誘拐されたりしたら、イラクに派遣された部隊だけでなく、本国の閣僚から関係官庁まで上や下への大騒ぎになって、そのトータルコストは、すぐに数十億円のオーダーに達するでしょう。
もしあまりそうした費用を使ってないとしたら、全体で2000億円ものオーダーになるイラクへの派遣費用、無償協力の費用の中で、例えば1%とか2%くらい、つまり20億円とか40億円くらい、イラクでの広報や諜報活動に使ってみたらどうでしょうか?
すなわち、(実際の経緯がどうだったか、という話はさておき、)、
「日本は人道支援に来た」
「日本は憲法で武力行使を禁止された、大変平和的な国です」
「数千億円の無償供与や円借款をご用意しました〜」
というようなことをきちんと広報、広告活動をするとともに、諜報的な手も使って、「日本はアメリカの武力行使の手先でも無いし、いい国だ」という方向にイラクの世論を形成する、ということです。(もちろん、連呼広告をして嫌われるんじゃなしに、そこは好感をもたれるように、うまくやるわけです。)
日本で広告するにしても、40億円というのはかなり使いでがあります。ましてや、イラクの物価でなら、(遊牧してるクルド族の人とかを除き)国民の大部分に日本の活動をイイ感じで印象付けることが可能ではないでしょうか。
日本人は、「ちゃんとやっていれば黙っていても必ずわかってもらえる」てなことを思いがちですが、自分から(自分の都合のいいように)情報発信しないで、文化も違う人たちに理解してもらえるわけがありません。
企業経営の世界では、例えば「IR」というのは重要だということが、相当程度浸透してきたと思いますが、対外国に対してのリレーションマネジメントはどうなんでしょうね?
諜報活動(情報戦略)の方が、実際に軍隊を動かすより何倍もコストパフォーマンスがいいというのは、太古の昔から軍事の常識です。そういう地ならしをしておけば、日本人が誘拐されるなんてこともなかったかも知れません。
危険を冒して自衛隊の人がコツコツ働いて、何千億円も資金を出した上に、嫌われて誘拐されたり「撤退しろ」と言われたりするのでは、アホみたいではないでしょうか?
(ではまた。)

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1 thoughts on “イラクでのリレーションマネジメント

  1. 門外漢なんですが、明治期の戦争(日露、日清)では日本は見事に諜報を行っていると思います。
    外債募集にしたって、広報活動なかりせば為しえなかったかと。