携帯電話会社高収益性の秘密を見たり

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ソフトバンクの参入で、携帯電話市場の競争も活気付いているので、そういえば、自分の携帯電話の料金はどうだっけ?と考えてみると、「紙」の請求書が来ない「eビリング」に切り替えて久しいので、ここ何年か、請求書を見たことがなかった。
パスワードすら忘れていたので、再発行するなどした後、MyDoCoMo
mydocomo.jpg
 
で請求書の明細を見てみると、私の分は、11,000円の無料通信分を含む「FOMAタイプLL」、基本使用料14,600円。
もう20年くらいDoCoMoを使っているので、いちねん割引25%+ファミリー割引25%で合計5割引かれて7,300円なのはいいとして、使った通話料は 12月分たった944円、パケット通信料も1,271円。
「繰り越せて分け合えるのはドコモだけ!」と聞いてましたが、奥さんの通話料もたった828円、パケット通信料613円で、3,400円の無料分が付いたプランなので、繰り越された無料通話分は、「分け合」われることもなく、毎月まったく無駄になっていたのであります。
ということで、早速ドコモショップに出かけて、一番安いパックに変更したのでありました。
「寡占市場でトップシェアだから、料金は若干高めにはなってるんだろうけど、そうはいっても中長期的には裁定(アービトラージ)が働いてくるはず。他社が下げればドコモも料金を下げざるを得ないだろうから、ちょこちょこ乗り換えなくても、さほどの差にはならんだろう」
とタカをくくっていたんですが、月に5千円弱くらいの差としても、数年で十何万円かをドブに捨てていたわけですな。
こういうパック型の料金体系を採用するサービス供給者側のメリットというのを、ぼんやりとしか考えたことがなかったんですが、携帯電話のように料金が継続的に低下していく(しかも、メールなどに代替されることで、利用量も減っていく)リテールのサービスにあっては、加入した時には合理的なプランであったとしても、その後、料金体系全体は下げる方向に見直されるのも関わらず、個々人が選択したプランがそのまま放置されることで、「退蔵益」的な利益(下図、黄色部分)が発生するわけですね。
plan_taizo.png
「ホントはさほど高くないですよー」という趣旨のCM等で、利用者は、「ま、チョコチョコ乗り換える必要もないか」という安心感を抱くわけですし、確かに「体系」として高くないというのはウソではない。しかし、その料金値下げのメリットを享受するには、利用者もマメに自分の料金プランを見直す必要があるわけです。
(が、そこは「リテール」なので、供給者側がいくら広報に努力しても、情報の非対称性(というか、消費者行動の非合理性というか)は発生してしまうから、「マメでない人」も全体としてかなりのボリュームになる。)
どうりで(それだけじゃないとは思いますが)1兆円も経常利益が出るわけです。
naruhodocomo.jpg
知れば知るほど、なるほドコモ!

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2 thoughts on “携帯電話会社高収益性の秘密を見たり

  1. 携帯電話会社というのは消費者金融会社と同じで、皆が賢い消費者になってしまうと行き詰るビジネスをやってるんでしょうね。

  2. そもそも、なぜ、料金プランが沢山あって、
    わざわざ選択しなければいけないのでしょうか?
    「理論的に最適な料金プラン」一つに、ならないのでしょうか…?
    販売ショップに行けば、最適なプランを診断してもらえるようですが、
    ショップに行かなくても、自動的に最適なプランに切り替えてくれるサービスが出ないのでしょうか‥?
    希望します。