本日、著者の佐々木俊尚さんから送っていただいた本書を郵便受けで発見して、一気に読んでしまいました。(基本的には私、遅読な方ですが。)
第一章「フラット化するマスメディア」で、マスメディアにとって存在する危機として、「匿名言論の登場」「取材の可視化」「ブログ論壇の出現」の三つを掲げられており、その「ブログ論壇の出現」に本ブログ(私)も登場させていただいてます。
・・・って、私(を含むブログの言論)って、マスメディアにとって三大「危機」の一つだったんですね。私は、「仲のいいお友達」かと思ってたんですが。(微笑)
他の章も、(私もネットで見聞きしてなんとなく知ってはいた話ではありますが)、きちっと取材した結果をもとに、ネットでのいろいろな「事件」にかかわる人たちの生の姿を描いてますので、いろいろ「なるほど、そうだったのか」と合点がいった感じであります。
中でも、個人的に最も励まされたのが、「あとがき」。
この本を書き終えるまでには、長い時間を要した。
最初に構想を立てたのは、二〇〇四年ごろである。講談社の豊田利男さんから、「インターネットが世の中に何をもたらそうとしているのか、その全体像を書いてみてよ」と言われたのがきっかけだった。
(中略)
その地平が徐々に見えてきたのは、この二年のことである。
(中略)
だがその思考が、最終的に書籍として結実するまでには、長い紆余曲折があった。
二〇〇六年秋には、おおむねの取材を終えた。
だがコンピュータの画面に、最初の文字を刻印するまでには、さらに三ヶ月を要した。原稿が完成するまでには、それから三ヶ月がかかった。
つまり、プロのジャーナリストである佐々木氏をもってしても、「インターネットが世の中に何をもたらそうとしているのか、その全体像」を描くのに、三年もの歳月がかかったのであります。
私も、某出版社さんから、「今の社会の全体像を書いてみてよ」的なことを言われて、今年の初めから本を執筆しはじめてはみたものの、まー進まないこと進まないこと。
「オレって、やっぱり、とんでもなく文章を書く能力が低い人間なんじゃないだろうか・・・」と、ひそかに落ち込んでいた昨今ではありましたが、佐々木さんが三年かかるんじゃ、私が半年で書けるわきゃないわい・・・・・と思ったら、気分が大変晴れやかになりました。(わはははは。)
(ではまた。)
[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。
人間関係ふらっと革命
自分が相応の年齢になったのかもかしれないし、まあそういう時代かなとか思うが、どうも人間関係がフラットになってきたというか、「そうじゃなきゃいかん」的社会の…