昨日来お話している、ブルドックソースが買収防衛策で新株予約権を交付したことで、今まで大量保有報告書を提出していなかった株主が「あぶりだされる」形で大量保有報告書の提出を行わなければならなくなる現象が、何かに似てるなー、と思ってたんですが、わかった。
ドルビー(Dolby)のノイズリダクションシステムだ。
ドルビーBタイプ
Aタイプを基に簡略化し、民生用で使える仕様にしたもので、最も普及している。ヒスノイズが耳につく高い周波数の入力音声信号を、テープに記録する際にレベルを上げて記録(エンコード)し、再生するときには元のレベルに戻して再生(デコード)する。これにより、聴感上ヒスノイズが低減される。
(Wikipediaより。)
同様に、新株予約権を割当ててそれを株式と交換することで、保有割合5%以下の「ノイズの海」に紛れて他人名義で株式を保有している潜在的な買収者などを、クリアに浮き彫りにできるわけですね。
昨日も、3月末の上位10大株主に載っていない愛媛銀行さん(新株予約権割当て前保有比率1.58%)が、「あぶりだされる」形で、大量保有報告書を提出されてました。
(再掲)
ブルドックのように4分割相当のときは、
という数式でしたが、同様に、方程式を解くと、それぞれ「あぶりだされる」下限は、
ということになります。
ブルドックの買収防衛策は株主総会決議を選択したわけですが、ただ取得条項付の新株予約権の株主割当てをして株式に変えるだけであれば取締役会決議で出来ますので(ただし、株式分割と違って、「発行可能株式総数」の定款変更に注意。)、株式分割をする予定がある会社であれば、株式分割の代わりにソレをすることで、上述のような「あぶり出し」効果を得ることができます。
・・・って、ただし、株主にとってはえらい迷惑な話なので、よほどの理由がないと嫌われるでしょうから、あまりやる会社はないでしょうけど。(苦笑)
何かの時に応用が利く話かも知れません。
(ではまた。)
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ドルビーですか。磯崎さん、幼い頃からオーディオマニアでらっしやったんですね?
www、凄すぎる。
埋もれた『音』をすくいあげますよね、確かに。ww
幼いころはDolbyを目にすることはなかったと思いますし、オーディオマニアでもないです。
(ではまた。)