ブログ「会計や監査の話しなどなど。」経由で、下記のITmediaの記事を、遅ればせながら発見しました。
Googleが米大学生の「理想の会社」トップに——3位にApple
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0806/19/news028.html
これによると、Universumという企業が大学生43,313人向けに調査した全米最大規模の「理想の雇用者」調査では、1位Google、2位Walt Disney、3位Appleと、まあこのへんは容易に想像できますが、4位に「監査法人」のErnst & Young、7位にDeloitte、10位がPricewaterhouseCoopersと続いているんです。
しかも、このUniversum社の「IDEALTM Employer Ranking」の昨年度の元データを見てみると、なんと「Business」部門では、Pricewaterhouse CoopersがGoogleを抜いて1位! Ernst & YoungがDesneyを抜いて3位! DeloitteがAppleを抜いて6位! KPMGが8位であります!(すごすぎる!)
日本でドラマ「監査法人」を見てる人は、会計士が過労でバタバタ倒れるのを見て、「監査法人チョー怖ぇー」と思ってる人も多いかも知れませんし、監査法人勤務の方は、田舎のお母さんから「あんた、大丈夫かい?」と電話がかかってきたりしてるかも知れませんが、
また、学生に「キャリアゴール(職業上の目的)」をたずねたところ、64%が「ワークライフバランス」を最も重要なキャリアゴールとして挙げた。以下、「雇用の安定」が45%、「よりよい社会への貢献」(44%)と続いており、学生の仕事への姿勢や現在の経済・社会状況を反映したものとなった。
というところからすると、こうしたファームは「ワークライフバランス」が取れるとみなされているんでしょうね。
学生諸君!、アメリカでこれだけ人気が高いということは、「先高感」ありまっせ!
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ただし。
ITmediaの記事では、これらのファームを「監査法人」としてますが、もしかしたら回答した学生は会計監査をやりたいわけじゃなくて、コンサルティング部門勤務を想定しているんじゃないかとも思います。
また、アメリカの会計事務所はアカデミー賞の集計など、スポットライトのあたる表舞台で活躍して「ブランディング」の努力をされてますので、日本の監査法人が今の延長線上で何もしないでイメージがよくなっていく、というわけでもないかと。
そういう意味では、ドラマ「監査法人」は(「よくできている」とか「リアルだ」とは決して言えませんが)、「まずそういう職業があるということを知ってもらう」という意味では、個人的には、「最初の一歩」としては大いに評価できるんじゃないかと思ってます。
(そういえば、今、東京駅地下周辺もDeloitteの広告であふれてますね。)
(ではまた。)
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米国の大卒者のトップ・エンプロイヤーには4大会計事務所が入っています。
http://www.collegegrad.com/topemployers/
そりゃすごいですね。
具体的に大卒者はどういう業務をしてるんでしょう?
日本でやってるような会計監査やコンサルティングといった大企業向け業務だけで、そんなに仕事があるのかしらん?
もっと中堅中小企業までが利用しているイメージなんですかね??
(ではまた。)
おひさしぶりです。
アメリカのBIG4というのは、1つの組織の中に監査も税務もコンサルティングもあるはずです。日本の場合は、別会社ですけど、
で、監査というのは、あまり人気がなく、優秀な連中もあまりやってこない。
それに、このような人的組織というのは、これから伸びていく分野に誰よりも早く参入して、この指止まれ!と指を出した人、および、最初にその指に触れた人が出世し、大きな果実を独占するシステムです。何せ、経営者=株主ですから。この指とまれといった人の利益最大化が正当化されちゃいます。
その結果、監査のように既に確立されて、上がつかえている世界では、どんなにがんばっても、あまり出世できない。だから、回転率が早いと思います。
でも、ビッグ4をそれなりのポジションで卒業すると、いい会社にいいポジションで転職できますから。それが魅力なのではないでしょうか。
横槍で申し訳ないのですが
>アメリカのBIG4というのは、1つの組織の中に監査も税務もコンサルティングもあるはずです。
例の BIG5 → BIG4
になってしまった一件で、監査と税務・コンサルは完全分離させられたのではないのでしょうか?
私の認識違い??
信託大好きおばちゃんさんの話が正解です。
日本では試験通過後に監査法人に入りますが、あちらでは大卒後に就職してから資格を取るのが通常です。
そして取ったら転職というturn-overも日本より激しい。
日本で3次試験通ったから辞める、というのとは比にならないほど転職率は高いと感じています。
そしてかの国ではBIG4のいずれもが1つのLLPとして全ての活動を行っているかと。