Wikipediaなどを運営するWikimedia財団へ「寄付」したことについて11月に書きましたが、その後の状況。
みなさんも、Wikipediaを検索するたびに、画面上部に「寄付の目標6百万ドルのうち、まだ350万ドル」といった表示をご覧になっていたかと思います。私も、このサブプライム危機の昨今、ちゃんと寄付が集まるのかしらん?と思って他人事ながらハラハラしながら見ていたのですが、何とか6百万ドル集まったようで、現在では、「感謝の言葉 ウィキペディア創設者ジミー・ウェールズより」という文書のバナーが掲示されてます。
7月1日以来、12万5千人以上の人々から400万ドルのご寄付がありました。加えて高額な贈与と様々な財団からのサポートが合計で200万ドルありました。これらの収入の合計により、私たちの今会計年度(2009年6月30日まで)の運営費用を賄うことができそうです。
上記から、財団からのサポートや「高額」な寄付を除いた400万ドルの寄付の平均寄付額は、1人あたり32ドル弱、ということがわかります。
非常に細かく分散された寄付によって成り立っているというわけですね。
これに対して、本日現在の「Benefactors」一覧(日本語版は掲載人数が少なくて最新でない可能性があるので英語版)
http://wikimediafoundation.org/wiki/Donate/Benefactors/en
を見ると、
- Major benefactors ($50,000 or more)が5名。
- Patrons ($15,000 to $49,999)が2名。
- Leading donors ($5000 to $14,999)が17名。
- Sustaining donors ($1000 to $4999)が103名。
- 現物での寄付が4社から。
となってます。
つまり、(たった)1000ドルの寄付をするだけで、Wikimediaの12万5千人のBenefactorsのうち、ベスト100ちょっとに入ってしまうわけです。
日本語のページ
http://wikimediafoundation.org/wiki/Donate/Benefactors/ja
だともうちょっとわかりやすいですが、日本人っぽい名前として、
- コヤマ・リュウスケ
- 伊藤穣一
- モトヒサ・オオノ
さんらと並んで、「磯崎哲也」の名前もちゃんと表示されてます。
大野(id:mohno)さんは、前の記事のはてなブックマーク
http://b.hatena.ne.jp/entry/https://www.tez.com/blog/archives/001246.html
で、
wikipedia は“まわっている”方だと思いますが、つい追従しちゃいましたよ。/まあ、広告効果はないでしょう。:-)
というコメントをしていただいてましたが、確かにちゃんと名前が載ってらっしゃいますね。
—
ちなみに、この寄付の受付や寄付者の表示、ジミー・ウェールズ氏のあいさつなどは、「Wikipedia」ドメインではなく、「wikimediafoundation.org」ドメインになっているので、wikipediaの膨大なトラフィックに埋もれることなく、寄付関係のアクセスだけがざっくりとは推測できます。
alexaで見てみると、
といった感じになっておりまして、この寄付のキャンペーンが始まって以降の2ヶ月程度は、日本のネットで100位に入るメディアであるITmediaさんと同程度のトラフィックが得られていることがわかります。
実際に、この寄付者のページにアクセスする人が、wikimediafoundation.orgにアクセスする人全体の数%だとしても、ITmedia全体の同%分の広告を2ヶ月間掲載することに比べたら、1000ドルは「広告費」としても高すぎるとは必ずしも言えない(支払われる金銭に対して経済的対価がほとんどない、とは言えない)のは確実ではないかと思われます。
(税務当局に損金算入を認めていただけるかどうかはさておき。:-)
ジミー・ウェールズ氏ではないですが、Executive DirectorのSue Gardnerさんという方から手書きサイン入りの感謝レターもいただきました。:-)
(ではまた。)
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あ、僕も磯崎さんのブログを見て追従したクチです(笑)
宣伝効果が高かったのは、このブログの方だったか:-)
(遅レス、恐縮です・・・)
とすると、私を含めて少なくとも$3000以上の寄付の誘発効果はあった、ということですね。(総寄付額の0.05%くらい。)
とりあえず、Wikimedia及びみなさんになんらかのお役に立てたらよかったです!
(ではまた。)