あけましておめでとうございます。
昨年は、4月から初めて「週刊isologue」という有料メディアを自分でやってみることにトライしてみて、やはりブログの記事を無料で読んでいただくのに比べて読者数を増やすのが千倍は大変だなあと思ったのですが、それでもおかげさまで年末に「まぐまぐ」さんから、「2009年最も多くの新規購読者を獲得したメルマガ第1位」にしていただきました。
改めまして、みなさまのご購読に感謝いたします。
今年は新聞社や出版社の経営の困難さも増すでしょうし、またAppleのタブレットPCが発売されたり他社のデジタルコンテンツの試みも増えたりして、「有料コンテンツ変革の年」になるのは間違いなさそうです。
今週はお正月ということで、昨年の記事を一覧する「総集編」をお届けします。
(リンクはブログでの紹介にリンクしています。)
引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます。
(第4号)サン・マイクロシステムズは、なぜオラクルに「身売り」したのか?
(第10号) IFRS(国際財務報告基準)は日本にどんな衝撃を与えるか?
(第11号) FIATはクライスラーなんか買っちゃって大丈夫か?
(第15号)新聞業界は今、どうなってるか?(毎日、産経、日経編)
(第18号)「検索最終戦争」- ヤフー・マイクロソフトの提携を財務面から分析する
(第19号)「オーケー」にみる非上場企業のオルタナティブな資金調達方法
(第22号)日本通信(株)の 持株会社を使った「実におもしろい」ファイナンス
(第31号)JALの再生スキームと公的資金投入について考える
(第32号)通貨供給でデフレが救えるのか?(「会計経済学」的アプローチ)
(第33号)日本の国債は「紙くず」なのか?(国の財務書類・貸借対照表編)
(第36号) ベンチャー企業のストックオプション(「人間ドラマ」と「算数」編)
詳細は、以下をご覧下さい。
創刊号ではAIGについて取り扱う予定にしていたのですが、ちょうど発行日の先週金曜日に東北財務局長から、「株式会社福島銀行に対する行政処分について」という処分が出たので、急遽、このテーマを取り扱わせていただくことにしました。
もちろん「銀行ともあろうものが会社法をちゃんと理解してないとは何事か」というのはもっともではあるのですが、この背景には「複雑さを増す日本の法律の条文」があり、他人事ではないということで、会社法の配当(分配可能額)に関する規定を図解で解説し、、「分配可能額」については、法律の条文から考えるより、会計的に「イメージ」で考えた方が1万倍簡単だ、というお話をいたしました。
当初の予定に返って、第2号ではAIGからの詳細な開示資料に基づいて、AIGのリスク管理がリスクがダメだったことが経営危機の原因なのか?、我々がAIGから学べる教訓は何なのか、といったことについて考えてみました。
世間では、
「金融機関のはリスクについて正規分布を仮定していたことが問題。」
「複雑な金融技術が今回の金融危機を生んだ」
といった論調もありましたが、それに疑問を呈するとともに、その危機の解決を行うためにも、優先株やワラント、SPCや、債権の優先・劣後関係など、日本の一般の人から見たら十分に複雑な金融技術がいろいろ駆使されていることを見てみました。
この当時、「営業的に絶好調に見えるイメージの陰で、ソフトバンクにはいろいろ財務的な懸念材料がある」ということをおっしゃる方が結構いらっしゃったので、本当にそうなのかどうか、ソフトバンクさんの開示資料をもとに考えてみました。
ソフトバンクの歴史、ボーダフォン買収のスキーム 、財務制限条項(コベナンツ)、設備投資の概況等について検討しています。
(第4号)サン・マイクロシステムズは、なぜオラクルに「身売り」したのか?
サン・マイクロシステムズという会社の概要や、オラクルとのフローやストックの「体力差」、買収スキームの概要について見てみました。
第3回の「ソフトバンクは『大丈夫』なのか?」の続き。決算発表に基づき、設備と資金繰り、ARPU(一人当たり利用額)の下落等について見ています。
上場廃止になった「ライブドア」ですが、元のライブドアという会社は株式会社LDHという持株会社になっており、ネットのサービスを行っている会社はその元のライブドアから会社分割された新しいライブドアです。
この意外に知られていない財務的な旧ライブドアの状況について、下記のような項目を見てみました。
- ライブドアに関する世間の注目度の推移
- ライブドア「株券」に関する注意
- 上場廃止前後からの株主構成の変遷と、現在の株主、取締役像
- ライブドアの「株価」「企業価値」は、今どうなっているか?
- 「株式分割」で一世を風靡したライブドアが「株式併合」するとどうなるか?
- 訴訟がライブドアの企業価値に与える影響
- 「本業」なのに簡易分割できる?
- 誰が儲かったのか?
- ライブドア財政状態の変遷
- 子会社処分の進捗度合い
- 「資本金等の減少」のプレスリリースが意味するもの
- 「最終局面」に入ったライブドアの歴史
三井住友フィナンシャルグループが日興コーディアル証券を中心とする事業を買収することになりましたが、そのスキームがえらく複雑なので、開示資料をもとに図解で、どのような買収が行われたのかを解説しました。
前回の続きで三井住友フィナンシャルグループの日興コーディアル証券買収について。
過去にさかのぼって日興コーディアル証券等が行って来たいろいろな財務的アクションのスキーム等を振り返ると、EB債を 使った利益計上や、それに伴う開示資料の「虚偽記載」からはじまり、シティグループが日興コーディアルグループを買収する時に用いた三角株式交換、今回の 三井住友FGによる会社分割を使った買収スキームなど、日興コーディアルグループの歴史は、「おもしろスキーム」や「他人事ではない法令違反」の見本市だったという気がします。
また、日興コーディアルグループのように、資金もあればファイナンスの知識も豊富にある会社が非上場化すると、普段は見ることができない非上場企業ならではの(遠慮のない)「合理的な」行動を垣間見られて、他の会社の参考になる部分もあるんじゃないかと思います。
ということで、下記のような事項について、いろいろ考えてみました。
- 日興コーディアルグループが、日本の会計基準に与えた影響(ベンチャーキャピタル条項やIFRSアドプション等)
- プレスリリースには書かれていない、日興買収の詳細
- なぜ、「現金対価会社分割」なのか?
- 出資額939億円の「日興コーディアル代替資産投資事業組合」とは何ぞや?
- なぜ、100%親会社との合併直前なのに、親会社相手に25株の増資をしたのか?
- 外国企業株式対価の三角株式交換では、どのくらい買取請求権が行使されるか?
- なぜ、日興シティホールディングス株式会社は「A種種類株式」で増資したのか?
- 三井住友FGの購入価格は安かったか高かったか?
日常われわれが接する情報のかなりの部分はマスコミ経由のものですが、そのマスコミでは「マスコミ自身の経営状況」が伝えられることはあまりないので、開示資料からそのへんを掘り下げてみました。
- 村上ファンド、ライブドアから現在までのテレビ局各局の「資本政策」の動向
- 放送法の「認定放送持株会社」への移行と、「官製買収防衛策」
- フジテレビの「セシール」買収と、ライブドア(LDH)との和解の関係?
- 楽天のTBSに対する「反対株主の株式買取請求権」
- テレビ朝日、日本テレビ、テレビ東京の大株主動向
- 決算短信等から分析する、各社の業績動向
- 「資本市場の洗礼」を受けたフジテレビ、TBSと、その他の企業のビジネスの違い
- 周波数オークションって、日本のテレビ局の実態に照らして、どうなの?
- 平成21年3月期の各社決算短信など、資料URL
(第10号) IFRS(国際財務報告基準)は日本にどんな衝撃を与えるか?
「IFRSの採用でどれくらい負担が増加するのか?」という不安が大きいと思いますので、
- 開示資料のボリュームがどのくらい増えるのか
- IFRSは「原則主義」だから、「ルールの量」は少ないか?
- 開示資料のボリュームは「3倍」に増えるか?
(有価証券報告書に基づく、各IFRS採用企業の開示量の詳細分析)
等について検討しました。
(第11号) FIATはクライスラーなんか買っちゃって大丈夫か?
クライスラー買収に名乗りを上げたが意外に知られていない「FIAT」という会社の経営状況やヨーロッパ風の同族支配のスキームについて考えてみました。
- クライスラー破綻処理の概要
- クライスラーの破産法申請書類
- クライスラーのバランスシート
- FIATの財務内容の日本の大手自動車メーカーとの比較
- FIATのブランド(フェラーリも持っている!)
- 華麗なる一族「アニエッリ家」のFIAT支配の構図
(「ユヴェントス」も持っている。) - イタリアの会社法(の片鱗)
- FIATのガバナンス(CEOは会計士)
- クライスラーは「底値買い」の大バクチ?
- (おまけ)欧州の証券取引所再編の様相
iPhoneの新機種「3GS」の発表に先駆けて、
- Appleの財務状況
- Appleは「パソコンの会社」か?(Appleの売上構成比はこんなに変化している)
- マイクロソフトやグーグルなど、他の有力IT企業の業績に対抗できるか?
- 新iPhoneのテクノロジー(CPU+GPUチップ)はイケてるか?
- チップの技術を提供する会社の財務状況は大丈夫?
- Palmの新端末「Pre」や「BlackBerry」との競争に勝てそうか?
- カリスマ「スティーブ・ジョブス」がいなくなっても大丈夫か?
- ソフトバンクは大丈夫か?
- 付録:Apple社の定款
といった財務やビジネスの観点から、日本のiPhoneを取り巻く環境を考えてみました。
情報通信革命の進展と経済の市場化の進展で、世界の「情報」の流れ方が大きく変わろうとしている今、新聞業界がどうなっているのかについて考えてみました。
朝日新聞社を中心に、下記のようなキーワードについて検討。
- 朝日新聞社の業績
- ド赤字なのに巨額の寄付?
- 株式の売却が、個別決算では利益が出るのに連結では損失が発生するわけ
- 「財団法人香雪美術館」と「財団法人朝日新聞文化財団」
- テレビ朝日株式
- 社主 村山美知子氏の相続対策
- 会社法第308条(相互保有株式)
- 放送法上の「認定放送持株会社」
- 朝日新聞社の株価はいくらだったのか?
- 改革のための新聞大手各社の「余力」
- 朝日新聞社のコスト構造
- 日経・朝日・読売の業務提携
- 改革の気合いの入った役員陣?(同業他社比)
- 平均年齢と社外役員
- 冨山和彦氏、登場
(第15号)新聞業界は今、どうなってるか?(毎日、産経、日経編)
先週の朝日新聞社に引き続き、毎日新聞社、産業経済新聞社、日本経済新聞社の3社の現状と将来について考え、朝日新聞を加えた4社についての考察をまとめています。
目次とキーワード。
- 毎日新聞社の連結売上高と単体売上高の推移
- 毎日新聞社の「その他の事業」
- 毎日新聞社の資本構成の特色と「系列」テレビ局との関係
- 「会社法施行規則第67条」とは?
- 毎日新聞社の役員構成の特色
- 産業経済新聞社の連結売上高と単体売上高の推移
- 連結売上高が激減の理由
- 「インターネット対応」では、産経が一番がんばっている?
- 「産経新聞iPhone版」
- MSN産経ニュースのアクセス数の評価
- 産業経済新聞社の資本構成の特徴
- 産業経済新聞社の役員構成
- 日本経済新聞社の連結売上高と単体売上高の推移
- 日本経済新聞社の収益性
- 会社法改正(法定公告)は、どのくらい日経新聞に影響を与えたか?
- 日本経済新聞社の資本構成の特徴
(新聞社の資本政策のまとめ) - 日本経済新聞社の事業多角化度
- 各社の利益・純資産と「インターネット時代への変革のための体力」
- なぜ、マスコミの歴史は資本政策にまつわる「事件」で彩られてきたのか
- 「21世紀型の暗黒時代」
- インターネット上での事業で勝つには?
- どの新聞社がインターネット時代に勝ち残るのか?
- 外部からのプレシャーと自己変革
ビックカメラが、 2009年1月16日に「不適切な会計処理」の疑いがあるということで、東京証券取引所に監理銘柄に指定され、3月24日に指定が解除され上場も維持されたのですが、結局、億単位の課徴金を納付することになりました。
このビックカメラの企業像と当該会計処理の詳細について、検討しています。
今週のキーワード:
- ビックカメラの資本構造と「コテコテの伝統的オーナー企業型資本政策」
- ジャスダック公開直前の取引先等への株の割当
- 元会長の新井氏とは
- ビックカメラとマスコミとの結びつき(株式保有関係)
- ビックカメラの広告費
- 事件の経緯
- なぜ上場廃止にならなかったのか。 (「上場内国会社の上場廃止基準」)
- 「所得隠し」と不動産証券化スキームとの関係?
- 調査委員会の調査報告書と、その問題点
- 監査法人の交代
- 流動化スキームの分析
- 優先ローン、劣後ローン、匿名組合出資
- 証券化の目的は何だったのか?
- 「メザニン」は証券化できなかったのか?
- 元会長は、このスキームを理解できたのか?(オーナー系上場企業が不動産を流動化するリスク)
- 「特別目的会社を活用した不動産の流動化に係る譲渡人の会計処理に関する実務指針」
- そもそも、これってどのくらい「悪い」のか?
- 金額的影響は、どのくらいあったのか
アマゾンの決算数値を通して、ECや「そもそもネットでビジネスをするということ」について考えてみました。
キーワードは以下の通り。
- 「アマゾン」は、あんまり儲からない商売か?
- 第2四半期、決算概要
- アマゾンの純資産は創業15年でどうなっているか?
- 電子ブックリーダー「キンドル(Kindle)」
- 日本の新聞社と新聞・雑誌・書籍リーダーの未来
- 「追徴課税」で浮かび上がる、ネット時代の日本の地位の低下
- 追徴課税額からアマゾンの国際ビジネス構造を推定する
- ザッポス(Zappos.com)の買収(800億円)
- 「返品期間365日」と会計上の売上計上時期?
- ザッポスの企業風土と経営陣のプロフィール
- 臨時報告書(8-K)に添付された買収契約の概要
- 種類株式毎の条件から経営陣の「取り分」を想像する
- ネットビジネスの未来
- 世界的ECは「金融畑」の経営者でないとできない?
(第18号)「検索最終戦争」- ヤフー・マイクロソフトの提携を財務面から分析する
7月29日に公表された、Yahoo!(ヤフー)・Microsoft(マイクロソフト)の提携について、以下のようなキーワードについて検討。
- 提携の概要と背景の解説
- プレスリリースの内容
- 検索サービスの優劣は何で決まるか?
- ヤフーの損益の状況
- 「提携のインパクト」の読み方
- 検索サービス競合各社の「実力」の状況
- ソフトバンクと日米ヤフーの時価総額の関係
- マイクロソフトのOS、サーバ、Office、XBOX事業の状況
- マイクロソフトのオンライン・サービス・ビジネスの現状は?
- 「マイクロソフト+ヤフー」陣営は、ライバル「グーグル」にかなうのか?
(第19号)「オーケー」にみる非上場企業のオルタナティブな資金調達方法
村上龍氏がメインインタビュアーを務めるテレビ東京系の「カンブリア宮殿」の「 “正直経営”が今、武器になる!」という回において、一瞬だけ、種類株式の株券が画面に映りました。
非上場企業がこのような種類株式で資金調達するというのは極めてめずらしいので、以下のようなキーワードについて調べてみました。
- 投資家から見た、非上場株の公募の問題点
- オーケーのコーポレートガバナンス(特に社外取締役)
- 企業側から見た、未上場の公募のデメリット
- 企業側から見た、未上場の公募のメリット
- オーケーの種類株式の概要
「オーケー2007種類株式」「オーケー2008種類株式」「オーケー2009種類株式」 - オーケーの種類株式発行の歴史
- 買取り株価の算出方法
- 会社側からの取得条項(call option)
- 取得請求権(put option)
- スキームの問題点
- この種類株式で上場によるキャピタルゲインは得られるか?
- リスク・リターンの評価は?
- 議決権の制限とガバナンス
- 公募株式の譲渡制限と、取締役会の承認の運用
- 配当、残余財産の分配の順位の設計(一般的な例との対比、平時と破綻時)
- 相続人等に対する売渡しの請求の運用は?
- 「(想定)PER17倍」のナゾ
- 買取り価格決定式の会社側へのリスク
- 「普通株式への転換条項」(普通株式を対価にした取得条項)
- 課税上の取扱い
- 普通株式を使ったスキームだったら、どうだったか?
- 税務から考えた株主の投資額の規模と設計
広告代理店についても、あまりマスコミで経営内容が取り上げられることは少ないので、下記のような企業やキーワードについて調べて、広告業界の現状について考えてみました。
- 株式会社電通
- 株式会社博報堂DYホールディングス
- 株式会社アサツー ディ・ケイ
- 株式会社サイバー・コミュニケーションズ(CCI)
- 株式会社オプト
- デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社(DAC)
- 株式会社サイバーエージェント(現在の利益の柱は何?)
- 日本のマーケットの全体像は?
(Googleの日本での売上推測、ヤフー、等)
ベンチャーだけど「委員会設置会社」を採用したクックパットの上場記念ということで、以下のようなキーワードについて検討しています。
- 委員会設置会社移行のトレンド
- 「外資系的マインド」の企業でのニーズ
(日本板硝子(株)、日本オラクル(株)、田崎真珠(株)等) - 公的企業等における採用 委員会設置会社をやめた企業
ニイウス(株)等 - クックパッド株式会社の事例
(第22号)日本通信(株)の 持株会社を使った「実におもしろい」ファイナンス
日本通信株式会社のベルギーの持株会社を使った資金調達スキームが非常に面白かったので、以下のようなキーワードで日本通信の経営と調達スキームについて考えてみました。
- MVNO事業は儲かるのか?
- 興味深い、経営陣のプロフィール
- これまでの資本政策流れ(これも、おもしろい)
- ベルギーの持株会社「LT SANDA」
- BVBA
- 「エクイティ・ コミットメント・ライン」(ECL)
- なぜこのファイナンスを行ったのか?
- 債権の現物出資
新聞や雑誌などの紙メディアは今すぐに無くなるわけではないでしょうが、世界中の有名新聞社や雑誌社が苦境に陥っている中、20年後30年後に今と同じ形で存続している可能性は小さいのではないかと思います。
このため、こうしたメディアの今後の変化を考えるための「前編」として、
- 大手新聞社財務状況の概要
- 日本経済新聞社の連結赤字転落
- 集英社・講談社・小学館の業績推移
といった点について検討してみました。
「ポスト紙メディア」の覇者がどうなるのかについて、
- 紙メディアのV字回復はあるのか?
- 変化は直線的には起こらない
- 「継続企業の前提」とは?
- 新聞各社の資産構成と純資産、有利子負債
- リストラはできるのか?
- そもそも、なぜ新聞・雑誌・書籍は読まれるのか?
- 「プラットフォーム」とネットワーク外部性
- 「覇者」は誰か?(IBM ORCL HPQ DELL MSFT SONY GOOG APPL EBAY AMZN YHOO??)
等のキーワードから考えています。
ネット時代にビジネスをする上で欠くべからざる技術「暗号」について、
- なぜ、未だにみんなメールを暗号化せずに使っているのか?
- なぜ「暗号」が重要なのか?
- 情報通信に関する危険
- 「鍵配送」のコスト
- 「エニグマ」とイギリスの数学者アラン・チューリング
- 「オープンな」暗号方式
- 公開鍵暗号と電子署名
- この夏公開された映画「サマーウォーズ」と暗号
- 誰が誰を認証するかー「認証機関」と「信用の輪」
- 階層型ネットワーク、分散型ネットワーク
といったキーワードから検討。
JAL問題は、政府、債権者、株主、組合、取引先、顧客などとの関係が非常に複雑ですので、財務的な観点からどのような可能性があるかを整理してみました。
目次:
- JALの貸借対照表を読み解く際の注意点
- 年金の「積み立て不足額」の読み方
- リース会計の読み方
- (おまけ)なぜ、飛行機の型式は少ないのか?
- ANAとの貸借対照表の比較
- 労働組合の存在
- JALとANAの損益構造の違い?
- 財務的に見たJALの選択肢
消費者金融専業のアイフルが事業再生ADR手続によって事業再生をすることになったので、アイフルを中心に消費者金融業界の現状について、主に資金調達面から考察。
目次とキーワードは、
- 消費者金融の事業構造消費者金融の歴史は資金調達の歴史
- アイフルの資金調達の推移
- どこから資金を捻出しているか?
- 同業他社との比較
- 「銀行の軍門に下るか否か」の戦略的意思決定
等になります。
前号はアイフルの「調達サイド」を中心に見て来ましたが、ここでは武富士を中心に、消費者金融業の「資産サイド」に目を向けました。
目次とキーワードは、
- 先週の消費者金融業界の動き
- 消費者金融業者の資産に何が起こっているか?
- 大手4社の営業貸付金の利率別内訳
- 「ちゃんと」した審査はできるのか?
- 各社の法改正や債権の良質化に対する戦略
- 営業貸付金のフローの構造
- 貸付一件あたりの残高
- 金利引下げのインパクト推計
- 各社業績見込みのまとめ
等になります。
政権交代で国民新党の亀井静香氏が郵政・金融担当大臣となったことで民営化の先行きが大きく揺れてます。日本郵政について、冷静に財務的な観点から実像を捕らえ、問題解決の方向性を考えてみたいと思います。
目次・キーワードは以下のとおり。
- 「郵政民営化とは何か」の復習
- 日本郵政グループのストラクチャー
- (ものすごい)店舗ネットワーク
- 財務会計的な観点から見た民営化の成果
- 従業員数から見た郵政問題
- 資産から見た郵政問題
- 売上から見た日本郵政
- 「郵便局株式会社」の売上と郵政問題
- 「かんぽの宿」問題の規模
- ゆうちょ・かんぽを上場すると「ハゲタカ」に食われるか?
- ゆうちょ・かんぽを上場すると国債を買ってもらえなくなるか?
- ネットの時代に、ゆうちょ・かんぽから見て店舗は不要になるのではないか?
- 郵便局問題をランディングさせる財源はある!
片山さつきさんにもお褒めいただいたアゴラに寄稿した記事
「郵政を「ドンブリ」に戻すな – 情報こそが郵政を変える」
も併せてどうぞ。
「資金循環表」等をもとに作った、日本の財政・金融問題や郵政問題、天下り問題などの全貌が これ1枚でわかる「日本の資金循環マンダラ」
を中心に、
- 日本の資金の流れの構造
- 銀行に大きなリスクが集中?
- 家計の資産構成の日米比較
- 郵政は「とにかくデカい」
- 日本政府の「資産・負債差額」が何を意味するか?
- 日本郵政は「日本最大の天下り先」だ
- 日銀は「あまりに小さい」
- 日本政府の「資金調達の多様化」は可能か?
といったあたりを考えております。
(第31号)JALの再生スキームと公的資金投入について考える
JALの再生について、
- JALの財政状態の概要
- 処理の選択肢の概要
(特に、キャッシュフロー権とコントロール権の分離について) - good companyとbad companyを「分離」をした場合のイメージ
- 分離方法の実際
(100社以上の子会社をどう処理するか?) - 用いられる株式の性質
- 政府の役割は何か?
(政府は公的資金投入でキャピタルゲインを追ってはいけないのか?
銀行への公的資金投入と事業会社への公的資金投入は異なるか?)
等を考えてみました。
(第32号)通貨供給でデフレが救えるのか?(「会計経済学」的アプローチ)
マクロ経済の問題は話が兆円単位で全貌を捉えるのが難しいので、会計的なフレームワークを使って、一般のビジネスマンにもわかりやすい説明を試みました。
キーワードは以下の通り。
- 日本全体の資金フローの特徴
- 「会計経済学」的に見て「貨幣」とは何か?
- マネーサプライ(通貨供給量)を増加させればインフレになるのか?
- 財務的に見た日銀
- 「会計経済学」的に見た「信用創造」
- 現実の世界で、価格はどう上がるのか?
- 「経済の俯瞰図」で政策のアイデアは広がる
(第33号)日本の国債は「紙くず」なのか?(国の財務書類・貸借対照表編)
一般会計や特別会計、特殊法人などバラバラでわかりにくい日本政府の全貌が「国の財務諸表」という形でわかりやすくまとめられているので、それを図解してわかりやすく解説。
- 「国の財務書類」とは
- 「国の財務書類」の課題
- 「埋蔵金」を探索するには?
- 日銀、日本郵政は、国の「連結対象」か?
- 国債は赤字の穴埋めに使われている「紙くず」か?
- 政府は実質的に「債務超過」なのか?
- 省庁別財務書類
1000兆円単位の国家レベルの会計から、今度は数億円レベルの非常にミクロなベンチャーのファイナンスについて。
日本の今後のベンチャー企業では、シリコンバレーのように種類株式等を活用することが必要になってくるんじゃないかと思いますが、なかなか日本ではまだ導入も理解もされていないので、それを図解入りで解説してみました。
キーワードは以下の通り。
- 投資家側から見た問題点1:投資したのにEXITできない
- モニタリングの工夫
- 上場の努力義務と株式の買取条項
- 投資家側から見た問題点2:期待したほど額のEXITができない
- 優先分配権
- 「○倍の優先分配権」
- 各種拒否権
- 投資家側から見た問題点3:「経営陣だけ売り抜け」
- 「共同売却権」
- 「先買権」
- 投資家側から見た問題点4:投資家間の不公平
- 株価修正条項
- フルラチェット
- 「修羅場」に関係者のインセンティブを適切に調整できるメカニズム
ベンチャー企業が優秀な人材を集めるための武器「ストックオプション」。
資本政策に大いに影響するので、これも使い方を誤ると上場できないなど、大変なことになります。
このため、以下のようなキーワードからベンチャー企業のストックオプションについて考察してみました。
- ストックオプションは「総合格闘技」である
- ストックオプションと会社法
- ストックオプションと金融工学
- ストックオプションと会計
- ストックオプションと税務
- ストックオプションと証券実務
- ストックオプションと人事労務
- 「量」はどのくらいにすればいいか?
- 行使価格とストックオプションの利益
- 株の「単位」
- ベスティング
- 会社のビジネスモデルと企業価値
(第36号) ベンチャー企業のストックオプション(「人間ドラマ」と「算数」編)
最近では、ストックオプションの書類の「ひな形」的なファイルを知り合いの会社からもらってきて、それに自分の会社の社名や従業員の名前を書き込んだら完成だ!と思ってる方も多いですが、ちゃんと考えると意外に難しいストックオプションについて間違いやすい点を解説。
- 「要項」と「契約書」に書くことを、ちゃん分けて考えているか?
- 「上場まで行使できない」条項
- アメリカと日本のストックオプションの感覚の違い
- ストックオプションと上場審査
- バイアウトを考えたストックオプションか?
- 合併等の場合(「対価」の選択)
- 「2年間は行使できない」という条項
- 相続
- 「計算式」は、ちゃんとしているか?
以下のようなキーワードから、ベンチャー企業の事業計画の立て方について解説。
- 事業計画で一番大切なことは何か?
- Excelに落としてナンボ
- 「分厚い事業計画」を書けば投資してもらえるか?
- 事業計画にはどのようなことを書くか
- 出来映えのレベル
- どのくらいの目標を掲げればいいか?
創業期ベンチャーの資金調達について、法人を設立するタイミングを中心に。
- 事業をするのに「法人」にする必要はあるか?
- 投資とのタイミングで「いつ」法人にするのがいいか?
- ベンチャーの「法人成り」で巨額の税金が発生するリスク
- 個人投資家から出資してもらうリスク
- VC(プロの投資家)との交渉と法人化のタイミング
- 創業期に知識不足でベンチャーの芽が摘まれる?
ベンチャー企業が投資を受ける際に、「どのように」「いくらで」評価されるのか、について、
- 純資産法
- 類似企業比準法
- DCF法(Discount Cash Flow法)
などの一般的な企業価値評価の方法を説明しながら、技術的に精緻な話というよりは、創業期のベンチャー企業が投資家と交渉する際の考え方を説明しました。
本年もよろしくお願いいたします。
(ではまた。)
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