22日の日経朝刊の記事に、上場企業での社外取締役の起用が増えているという話が載ってました。
社外取締役、3社に1社が起用——上場企業、経営監視を強化。
社外取締役を起用する上場企業が急増し、三社に一社にあたる六百三十社に上ることが日本経済新聞社の調べで明らかになった。(略)社外取締役の設置が義務付けられる委員会等設置会社への移行が増えたうえ、従来の監査役制度をとる会社でも、積極的に社外取締役を導入する動きが目立つ。(略)
全国の証券取引所(東証マザーズ、大証ヘラクレスを含む)に上場する三月期決算の二千百八社を対象に、六月の株主総会後の状況を調査した。社外取締役を導入している企業は昨年(四百九十三社)より二八%増え全体の三割を占める。人数も千百六十五人と昨年(九百十八人)から二七%増えた。導入企業では取締役の五人に一人が社外取締役だ。
取締役会で社外取締役が半数以上を占めるのは三十社と四割増。このうちエーザイやHOYAなどは社外取締役の人数が社内取締役を上回る。
「委員会等設置会社」では社外取締役を置くことを義務づけているので、委員会等設置会社に移行したところは当然、社外取締役を置いているということになります。
コーポレート・ガバナンスが成功するかどうかの一つの鍵は、「その会社の業務をよく理解して前向きなアドバイスをくれる独立した立場の社外取締役がいるかどうか」だと思いますので、委員会等設置会社になるかどうかにかかわらず、社外取締役を設置するのはいいことではないかと思います。
が。
公開を目指すベンチャー企業だと、VC等から資金を取っている関係もあり、社外取締役がいない会社の方が珍しいのではないかと思いますが、公開企業全体では、まだ3社に2社もが社外取締役がいない会社だったとは・・・。全公開企業の取締役会の2/3以上が社外取締役になる、というような姿は、まだ当面先のこととなりそうです。
(かなりびっくり。では。)
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社外取締役の独立性
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