今年1月からはじめたFemto Startup LLPが、1月30日に第一号案件として株式会社ピースオブケイクに投資をさせていただきました。
このときの投資契約をベースに、設立間もないシード期のベンチャーにエンジェルやインキュベーターなどが投資をする際の投資契約書の「ひな形」を作成してみました。
ひな形本文はFemto Startupのウェブに上げてありますが、「なぜこういった条件にしたか?」といった、ひな形の考え方については、週刊isologueで解説させていただきます。
(より良いものにするために、コメント歓迎いたします。)
このひな型は、
- 設立間もない「シード」のベンチャーで、
- 近い将来、ベンチャーキャピタルなどからさらに資金を調達する予定があり、
- 上場やM&AでExitを考えている企業に対して、
- いわゆるエンジェルやインキュベーターなどが200万円から500万円程度を投資し、
- 発行済株式数の平均5%程度を取得するような投資
といったケースを想定したものとなっています。
この「ひな形」を作るにあたっては、AZX総合法律事務所の雨宮美季弁護士に多くのご協力を頂きました。また、司法書士松田事務所松田敏明司法書士にも、多くのコメントを頂きました。ありがとうございました。但し、ひな形の内容及び特にコメント部分については、当然のことながらこの記事の筆者に責任があります。
(また、このひな形は一般化をしてありますので、第一号案件株式会社ピースオブケイクの契約書と一言一句同じにはなっておりません。念のため。)
ひな形のpdfはこちらをご覧下さい。
http://femto.st/pdf/Femto_Startup_investment_agreement.pdf
この「ひな形」が、日本のシード投資実務の発展に寄与するとしたら、幸いだと考えております。
目次とキーワード:
- なぜ投資契約を結ぶのか?
- なぜ5%程度の投資なのか
- 取締役会”非”設置会社をオススメするわけ
- 投資契約書の位置付け
- 投資の目的は何か?
- 投資は、普通株式?種類株式?Convertible Note?
- 資金使途の制約はどの程度付けるのか?
- 表明及び保証の範囲
- ウソなどがあった場合の買取請求権
- その他
(ではまた。)
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