Bitcoinは、中央銀行やカード会社など、信頼できる企業(trusted third party)が不要で、ユーザーからユーザーに直接支払いができるP2P的な決済手段です。高度な数学的技術(アルゴリズム)を使って、このしくみを実現しており、主要な部分のプログラムはすべてオープンソースで、公開されているようです。
数学的な暗号技術を使って電子的に通貨を作る可能性は、1990年代後半のインターネット黎明期に盛んに議論され、「これで政府や中央銀行は不要になる」といった脳みそフラワーな言説もたくさん飛び交ったので、当時を知るおっさんとしてはどうしても眉唾モードになってしまいますが、昨今の米国では、Bitcoin関連のベンチャーへの投資も活発化しており、また先週は、ウィンクルボス兄弟(ザッカーバーグ氏がFacebook創業時にアイデアをパクったパクらないで訴訟となっていたハーバード大学の先輩)が運営するBitcoinの信託が上場を発表するなど、にわかに過熱感が出てきました。
今回はまずBitcoinがどのような原理でどう実装されているのか、Bitcoinの発案者「Satoshi Nakamoto」の論文を中心に検討してみたいと思います。
目次とキーワード
- Bitcoinとは?
- 発案者「Satoshi Nakamoto」の正体
- Bitcoinの論文の主語が「we」?
- Bitcoinの取引の概要
- 新しいコインの創造は「金(きん)の採掘と同じ」
(中央銀行がコインを作るのではない。) - ハッシュを使ったタイムスタンプ・サーバーの仕組み
- 「Proof-of-Work」という仕組み
- Bitcoinの実績データ(取引量、発行残高)
- プライバシーの実現
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(ではまた。)
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