(たとえ話シリーズで恐縮ですが。)
「ボケとツッコミ」だけではあんまりなので、本日は経営者と監督機能の関係を、アクセルとブレーキにたとえてみましょう。
高度成長時代のような比較的単純な世界では、企業はホットロッドマシンのように「直線」だけを考慮した車体で巨大なエンジンを積んでアクセルを「ベタ踏み」にしていればOKだったわけです。
しかし、コーナーが続く局面になると、エンジンの性能もさることながら、F1マシンのように加重のバランスがよくステアリングのしやすいマシンがコースを早く走れることになります。
ホットロッドマシンというのは旧来型の日本の銀行のようにバランスシートのデカさを競うような会社のイメージ。F1マシンは、証券化手法等を駆使してオフバランス化を進め、身軽になった企業のイメージ、といったところでしょうか。
もう一つ。
「ホットロッド型」の方に全くご理解いただけないこともあるのが「ブレーキ性能のいい車は速い」という事実。「ブレーキは速度を落とすためのものなのに、なんでブレーキ性能を上げると速くなるんだ!?」ということですね。
すでに体感している方には言うまでもないことなんですが、ブレーキ性能がいいと、コーナーの手前ギリギリまで速度を落とさずに済むので速い、ということです。
下図の三角形ABCの面積(速度の積分)だけ差が付く、ということですね。
ガバナンスのメカニズムも、「ブレーキ」に見える人が多いと思いますが、それは「速く走るためのブレーキ」になりうるし、なるべきだと私は思います。
(ではまた。)
[PR]
メールマガジン週刊isologue(毎週月曜日発行840円/月):
「note」でのお申し込みはこちらから。
イメージ的にはホットロッドマシンでコーナーを曲がろうとしてコースアウトしてしまうタイプが多いようにも思います。また、コーナー出た後の加速性能がかなり効いてくるのでは、とも思います。
お返事遅くなりまして。
90年以降のヘアピンコーナーをなんとか曲がりきったホットロッド型の企業は、景気も回復してきたということで、今後のコーナーの立ち上がり加速はいいかも知れませんね・・。
ただ、今後はもう直線がずっと続くということは考えにくいので、なんとかコースアウトせずに曲がりきった企業も、今までと同じノリでいくと、次のカーブで今度こそクラッシュしちゃう可能性大かと思います。
(あまりファンタスティックでない直喩で恐縮ですが・・。)
ではまた。