週刊isologue(第504号)上場前後の資本政策(2018年10月11月)

今回は、今年の10月・11月に上場した以下の11社、

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  • ブリッジインターナショナル
  • CRGホールディングス
  • イーソル
  • Delta-FlyPharma
  • プリントネット
  • ディ・アイ・システム
  • ギフト
  • リーガル不動産
  • VALUENEX
  • アクセスグループ・ホールディングス
  • 霞ヶ関キャピタル

の資本政策を見てみます。

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週刊isologue(第503号)日産自動車ゴーン氏の報酬の開示状況の整理

本件、未だ捜査中で、「ゴーンは有罪だ」「いや無罪だ」と言ったことを推測できる段階ではないですが、まずは基本的な情報として、日産自動車の有価証券報告書や登記簿、事業報告書、コーポレートガバナンス報告書等の開示資料の中身を一通り見て整理しておきたいと思います。

 

目次とキーワード:

  • 有価証券報告書の報酬の記載
  • 金商法(有価証券報告書)での報酬等の記載ルール
  • 「見込みの額」は記載する必要があるか?
  • 取締役会における利益相反取引の承認は?
  • 過去の個別報酬開示額一覧(2008年度〜)
  • 会社法(事業報告書)での報酬の記載 
  • ケリー氏の勤務状況については開示されないのか?
  • 持分法適用関連会社と「日産・ルノー会社(RNBV)」
  • 有価証券報告書のコーポレート・ガバナンスに関する記載
  • コーポレートガバナンス報告書の記載

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週刊isologue(第502号)Dropboxの種類株(その4:シード投資補足)

「Dropboxの種類株(その2:シード投資時のスキーム)」で、Y CombinatorがDropboxの最初のシード投資時にconvertible noteを使ったのかどうか、ということを開示資料から検討してみましたが、先週、シリコンバレー在住の渡辺千賀さんから、いろいろ情報をいただきましたので、それを元に補足してみたいと思います。

 

目次とキーワード:

  • Y Combinatorはconvertible noteで投資をしたのか?
  • 授権枠から推測されるシード投資分の優先株(Series A-1)
  • Series A-1の発行済株式数
  • 報道からの推測
  • Yokum氏のブログの記事
  • YCの標準的な投資パターン
  • YCの投資パターンに対する批判
  • 2014年時点の投資パターン
  • Dropbox上場前日のブログ記事

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週刊isologue(第501号)Dropboxの種類株(その3:優先株式の内容)

今週も、米Dropbox社の種類株について見てみます。

今週は、投資家が投資をする際の優先株(preferred stock)の内容をチェックします。

目次とキーワード:

  • 残余財産分配権(liquidation rights)
  • 各優先株の分配の優先順位は?
  • 「non-participating」型優先株
  • 「みなし清算」の定義と拒否権
  • なぜ、Series B優先株だけハードルが高いのか?
  • ラウンド間の投資家の利益相反
  • 現金以外の価値評価プロセスに見る、利害調整の設計
  • 取締役会5人中、投資家が選べるのは1人だけ!
  • 重要事項の、投資家による拒否権
  • Series C優先株の売却に関する制約
  • まとめ:Dropbox(セコイア)の、その他投資家との交渉力

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週刊isologue(第500号)Dropboxの種類株(その2:シード投資時のスキーム)

今週も3月にIPOした米Dropbox社の種類株について見てみます。

Y combinatorがconvertible noteを推奨した頃から、レイターステージのファイナンスの巨額化も進み、ユニコーンがなかなか上場しなくなったので、実は、明確にconvertible note等を利用した企業が上場した例というのは、今までなかったんじゃないかという気がします。Dropboxはその最初の例に該当するのかどうか?そのシードの投資(2007年当時)のスキームは、どうだったのか?ということを推測するのが本日のテーマです。

シリコンバレーのシード投資の歴史を見ると、2008年頃に「Series AA」といった簡易版の優先株(つまり、convertible noteよりは複雑だが一般的な優先株よりはシンプルな優先株)が提案されています。

2010年にY Combinator創業者Paul Graham氏が「High Resolution Fundraising」というブログの記事を書いた時には、Y Combinatorのバッチ(半年ごとに行う投資先のグループ)全社がconvertible noteを採用した(Twitter投稿)とのことで、convertible noteは、その頃からさらに盛り上がっていったし、逆に言えばそれ以前から存在したということになります。

しかしながら、Dropboxが最初のシード投資をY Combinatorから受けたのは間違いなさそうですが、実際にDropboxが2007年に(株式なのかnoteなのか)何を使ってシード投資を受けたのか、上場時のS-1はもちろん、ざっとネットを検索した結果では、よくわかりません。
(「ここに載ってるよ」といったことをご存知の方がいらっしゃいましたら、ご教示いただければ幸いです。)

ということで今回は、S-1の添付資料(EX-3.1)の上場直前の定款等から、その辺の痕跡を読み解いていきたいと思います。


目次とキーワード:

  • 併合前、併合後、上場後の授権株式数
  • 各ラウンドのOriginal Issue Price(当初発行価格)
  • 「Series A」と「Series A-1」の違いは何か?
  • 定款からのファイナンス金額の推定
  • 2段階(Yコンとセコイア)のシード投資
  • Series A-1への転換
  • 転換でもらえたのは優先株だけか?
  • まとめ(アクセラレーターは「おいしい」商売か?)

 

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週刊isologue(第499号)Dropboxの種類株(その1)

しばらく米国企業の開示資料を見てなかったので、今回は3月にIPOした米Dropbox社の種類株について見てみます。

目次とキーワード:

  • Dropboxの概要
  • 上場後の株式の種類
  • 株主構成
  • 創業者2人の持株比率
  • Y Combinatorの持株は?
  • 米国の株式併合(reverse stock split)はどうやるか? 
  • 上場直前の定款の株式に関する記載
  • 上場時点以降の定款の株式に関する記載
  • Class B普通株の転換について
  • Class C普通株の転換について

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週刊isologue(第498号)上場前後の資本政策(2018年9月その2)

今回は、今年の9月に上場した以下の12社、

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のうち、

  • アイリックコーポレーション
  • ブロードバンドセキュリティ
  • SBIインシュアランスグループ
  • 極東産機
  • フロンティア・マネジメント
  • ワールド

の資本政策を見てみます。

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週刊isologue(第497号)テックビューロの優先株式と会社分割の研究

「上場前後の資本政策(2018年9月編)」の途中ですが、今回は、先週10月10日に仮想通貨流出事件の顧客資産の支援に関する正式契約について発表したテックビューロについて見ていきたいと思います。

「同社の仮想通貨交換業の事業や日本のブロックチェーンビジネスはどうなるんだ?」といった観点も興味がないわけではないですが、同社は今年7月に、スタートアップとしては非常に珍しい会社分割(しかも、分割型分割(人的分割))をしておりまして、しかも優先株式を発行しております。こうした優先株式利用下の分割型分割の後にM&Aが発生すると、どんなことが起こりうるのか?、何に注意しなければならないのか?といったファイナンスの観点から、登記簿やプレスリリース、公告などの開示された資料から読み解いていきたいと思います。

本稿は、法的・税務的助言を行うことを目的とするものではなく、財務(ファイナンス)的な観点などから、取り上げたテーマの性質を考えるためのものです。文書を実際に解釈したり運用するにあたっては、弁護士・税理士等の専門家の意見を参考にしてください。

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目次とキーワード:

  • テックビューロと、会社分割の概要
  • 沿革
  • 資金調達の履歴
  • 登記の遅延
  • スイス法人とICOに対する課税?
  • 会社分割(分割型分割/人的分割)
  • 優先株式の内容と会社分割
  • 分割型分割の適格要件
  • 優先株式がある状況下での分割型分割と、残余財産優先分配権
    (いつの間にか、残余財産優先分配額が2倍に?!)

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週刊isologue(第496号)上場前後の資本政策(2018年9月その1)

今回は、今年の9月に上場した以下の12社、

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のうち、

  • and factory
  • ナルミヤ・インターナショナル
  • マリオン
  • 香陵住販
  • アズーム
  • イーエムネットジャパン

の資本政策を見てみます。

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週刊isologue(第495号)M&A事例研究(トライフォートの優先株)

日本ではまだ、優先株式を発行している会社のM&Aのケースは少ないのですが、先週木曜日にユナイテッド社のトライフォート社の買収が発表され、そのIRリリースに株主ごとの株式の種類や数まで詳細に載っていました。

今回はそのIRリリースと登記簿から、優先株式が発行されている場合のexitについて考えてみたいと思います。

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目次とキーワード:

  • M&Aの概要
  • 種類別株式数と資本金等の推移
  • A種優先株式での増資(WiL)
  • B種優先株式での増資(LINEとの資本業務提携)
  • 代表取締役の辞任と株式のゆくえ
  • 自己株式の処分で資金調達?
  • 決算公告と「その他資本剰余金」の推移
  • LINEの追加出資
  • ネクシィーズとの資本業務提携
  • SBIインベストメントからの資金調達
  • 普通株式への転換と単元株の設定(上場準備?)
  • 優先株式の復活(上場取りやめ?)
  • ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングスとの資本業務提携
  • 優先株式の残余財産分配権の内容
  • 株主別の売却価額の推測
  • まとめ

 

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