量子力学とコーポレートガバナンス

旬刊商事法務の最新号の巻頭の特集、「企業統治とソフト・ロー」のゲストスピーカーの方のお名前を見ていたら、お2人のうち1人は、ドイツの「マックスプランク・インスティチュート(Max Planck Institute)」の教授、とのこと。
マックスプランク研究所って、名前からして量子力学の研究所かと思ってたんですが、法学を含む非常に幅広い領域を研究されてるんですね。(不勉強ながら存じませんでした。下記URL参照。)

Research Fields (the Max Planck Society)
http://www.mpg.de/english/researchFields/index.html

(「ノーベル賞が爆薬に関する研究だけに与えられるもんではないのと同じ」、と考えれば納得ではあります。)
(ではまた。)

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小規模事業者へのブログの影響力

うちの奥さんと白金台の裏路地で見つけたレストランでランチをしたお話。
民家を改造して、こじゃれた和風の作りになってるレストランで、内装・外装や小物などもなかなか楽しませていただき、サービスや笑顔もいいし、価格も千円台。自然食な感じで結構おいしかったなあ、と私ら夫婦は思ったわけです。帰ってから店の名前でググって見たところ、検索結果の上から3番目に匿名の食べ歩きブログがあって、そこには、写真や文章で詳細に料理やインテリアを紹介した後、決めぜりふとして、

そんなにおいしくない。
値段ばかり高くて中途半端でアタマに来る。(大意。)

との評が。
値段や味についての感じ方は人それぞれなので、もちろんブログを書いた方を責めているわけではありません。が、大企業ならともかく、ちまたの一個人経営的レストランにとっては、そういう評がGoogleの検索結果で一番上に来ちゃうのは、致命的打撃なのも確かでしょう。
平日の雨上がりで、それほど人通りが多くない道に面していることもあるかも知れませんが、ランチタイムなのにお客さんが他に2人くらいしかいなかったという状況がネットもかなり影響しているのかも知れないと考えると、非常に恐ろしいというか かわいそうというか。
私はそれなりにうまかったと思うし、その評を読む前は、「もう一回、行ってもいいかな」モードだったわけですが、「そんなにおいしくない」と言われてしまうと、実際のところ、もう一回行く気はかなり減退いたします。
結構うまかったとは思いますが、千円台のメシで「人生観が変わるほどうまい」はずもないわけで、ムキになっても理論的な反論はできないですし、他の人もコメントを書きづらいはず。
となると、最初に詳細にコメントを書いた人やGoogleのpage rankの高い人の意見が、ネット上で、いつまでも表示され続けることになる可能性は高い。(特に、客数の多い大通り沿いの店というよりも、レピュテーション勝負の路地裏系の店。)
(また、そうした意見をヘタに「コントロール」しようとすると、ネット上で「炎上」するリスクもあります。)
「そういう、アンコントローラブルかつ事前予測不能なのがconsumer generatedなmediaの特性なのだ。」、と言うのは たやすいですが、有名な料理評論家に酷評されるならまだしも、どこの誰ともわからない人のブログの意見で客足が減るのでは、自分の店を持つのが夢で、こつこつ資金を貯めて多額の投資をして後戻りできないような店主は、泣いても泣ききれないですよねえ・・・・・・てなことを思いました。
(ではまた。)

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証券化でなぜ調達コストが下がるのか?(ソフトバンクのモバイル事業証券化)

10日も経っていて非常に遅レスで恐縮ですが、ソフトバンクさんのモバイル事業証券化の詳細が17日にリリースされていたので、備忘メモ。
移動体通信事業のリファイナンスに係る取締役会決議のお知らせ
http://www.softbank.co.jp/news/release/2006/061117_0001.html
SBM_shoken_ka.gif
(出所:同リリース、クリックで拡大ページに飛びます。)
詳細はさておき、ブログ等で、

実態は変わらないのに、スキームを変えただけで金利が安くなるわけが無い。(ソフトバンクは、どこか他の部分で”損”してるはず。)

というようなことを書いてらっしゃる方もいらっしゃるようです。
以下、ソフトバンクさんから離れて一般論として、ですが:
証券化すると(何も失わずに)調達コストが下がるということは非常に一般的に見られる現象かと思います。
細かい説明はさておき、簡単に図示すると、
image002.gif
といったように、返済の優先順位に差をつけた場合、最も優先順位が高い部分は、相当高い確率で資金が返ってくるので、最高の格付けを得ることが出来て、金利は安くなる。
このため、加重平均したコストは、優先順位に差をつけずに「ドンブリ」で(いざ破綻した場合、他の債権者と横並びで)借りる場合に比べて、加重平均で安くなりえます。
つまり、マグロでも、身を全部ミンチにして売るよりは、「大トロ」「中トロ」「赤味」「中落ち」等、部位に分けて販売したほうが、一匹(本)合計で考えると高く売れるのと同じ(と言えるかも)。
例えば、5億円借りるといった(少額の)場合には、「コハダ」みたいなもんで、各部位に分ける手間の方が大変なので、部位に分けて売られることは無いし、買う需要もないわけです。しかし、100億円単位の資金ともなると、話は別。特に、ソフトバンクの場合、1.45兆円という「超巨大マグロ」ですので、「切り分け」の手間は誰でも喜んでやりたいところでしょう。
(事務コスト1.45億円かけて1ベーシス(0.01%)にしかならないわけなので。)
(ではまた。)

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ロケフリ普及中?

某大手広告代理店にお伺いして会議室でパソコンを立ち上げたところ、ソニーのロケフリの電波が飛んでいるのを発見。しかも2つも。
(ロケフリは、無線LANの管理画面で、SSIDが「LocationFree.00XXXXXXXXXX」と表示されます。)
ロケフリって、なんとなく「テレビの敵」で「代理店出入り禁止」的なイメージがありましたので、ちょっと意外。何にどうやって使ってるのか、興味津々であります。
HDDビデオを遠隔操作してプレゼンに使うにしてはまどろっこしいでしょうから、今やってる東京地方のテレビをリアルタイムでパソコンで見る、というシンプルな使い方でしょうか。それとも、地方の支社にも、それぞれロケフリが置いてあって、CMのオンエア状況等を適時モニタリングしてらっしゃるのか。(←それは便利かも。)
(ではまた。)

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ネット・エコノミー解体新書 第8回「携帯電話−巨人たちの戦い(後編)」

日経BPさんのサイトで書いている、「ネット・エコノミー解体新書」の第8回、「携帯電話−巨人たちの戦い(後編)」がアップされました。
http://www.nikkeibp.co.jp/netmarketing/column/economy/061122_softbank/
前回に引き続き、ソフトバンクの参入で、今後どのような競争が展開されるか、興味しんしんの携帯電話市場を、財務的な観点から追ってます。
前回は、ソフトバンクによるボーダフォン日本法人の買収のスキームと、その買収がソフトバンク本体に与える財務的インパクトはどの程度なのか、というところを見てみましたが、今回は、その財務構造で、DoCoMo、auといったライバルと競争すると、どうなる?、というところを書いてます。
この日経BPでの連載、おかげさまで、「NikkeiBP net/NET Marketing」の人気記事ランキングで毎回1位をいただいてますが、日経BPの方によると、「日経BPのサイト全体でも、このシリーズ以上のアクセスを集める記事はほとんど無い」とのことで、ありがたい限りであります。<(_ _)>
まあ、多少ヨイショが入ってると思いますので、こちらもヨイショ データを。
Alexaで見てみると、(IT系の記事が多いので、Alexaでの表示は有利そうですが)、有力新聞に比べても、日経BPさんのトラフィック(リーチ)は右上がりで調子よさそうざんす、の図、であります。
nikkeibp_alexa.png
(ではまた。)

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スカイラインのブロガー向け発表会に行ってきた

日産自動車の方から、「スカイラインのブロガー向け発表会をやるので、ぜひ来てください」と、ご案内をいただきまして。
世の中、おかげさまでというか(私が、おかげさまでというのもヘンですが)、ブログがマスメディア以外の媒体として重視されてきており、アメリカでは政府の記者会見でもブロガー席が用意されていたりするようで、その動向にはかねがね非常に注目しておりました。
とはいえ、政党とか労働組合団体の方からお誘いいただいても、本業からかけ離れていることもあり、ちょっとナニなので、今まで出席してこなかったんですが、今回、「粗品ではございますが、お土産もご用意しております」とのことでしたので、ソレにつられて(笑)出席することに。
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場所は、銀座の日産本社ビルのギャラリー。
別の日産方面の方に伺ったところ、「ずいぶんと気合いの入らない場所ですねえ。普通、発表会ってホテルとかじゃない?」とのことでしたが、いえいえ、なかなかきれいなショールームでしたし。マスコミ向け等はホテルでやったのかも知れませんが。
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前のスカイラインのどんよりしたお目々と違って、ギラついた「ワルい」香りがするヘッドライトに。
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テールランプも、昔のスカイラインのイメージを復活させた、(んじゃないかと)。
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きれいなおねえさんたちに、受付でお出迎えいただく。
「同伴者一名可」で、うちの奥さんを連れて入場しましたので、あまりシゲシゲと眺めたわけではございません。
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ブロガー向け発表会だけあって、「無線LANをお使いでしたら、どうぞお使いください」と、日本テレコムの無線LANのID・パスワードが書かれたカードをくれました。気が利くなあと思って、つないでみたら、今時めずらしい?「10Mbps」。
(当然、大丈夫だとは思いますが)セキュリティがどうなってるのかよくわかんないし、パスワードやらなんやら入れるのめんどくさいし、パソコンにささっているFOMAのカードでも今や3.6Mbpsも出る時代なので、使うのやめました。
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マスコミの方も取材されてました。
会場では、2名ほど有名ブロガーの方とお会いしたんですが、他に知ってる方がいらっしゃったかどうかは不明。
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開発コンセプトを熱く語る開発責任者の大澤氏
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そして、今回の最大のサプライズは、「リカちゃん」が、日産自動車の新入社員として広報・IR部に配属され、今回のイベントでデビューを飾った、ということでありましょうか。
取材に来ていた「ガイアの夜明け」の記者の方に、インタビューされたので、

IR部門に配属されるというところが、今風ですねえ。

てなことを答えておきましたが、後でよくリリースを見直したら、「広報・IR部」、とあるので、リカちゃんとしては、どちらかというと広報っぽい場面に登場するんでしょうね。
(「日産自動車の財務戦略について熱く語るリカちゃん」、というのも、ぜひ、見てみたい気もします。)
−−−
さて、肝心のスカイラインについて。
日産の方も説明されてましたが、「ミニバンと軽自動車ばかりが売れる世の中だが、走る喜びも追求したい」というのは、ものづくりする開発者の気持ちとして非常によくわかります。また、私がスカイラインに乗っていた20数年前は、確かにスカイラインが最も「トガった」車の一つであったことも間違いないかと思います。
一方で、展示車に乗り込んでみたら、今やミニバンを見なれてしまった目には、「後席、狭っ!」という感じにしか映らず、4人で乗るにはちょっとナニですし、ホントに走りを楽しみたいというなら、2シーターの車を2台目として購入した方がいいんではないか、という気も。
(そもそも、「走る喜び」は、試乗させてくんないとわからん。)
でも、日本だと駐車スペースの関係で車2台というのがキツいとすると、一応、後席もあって走っても楽しい、というのは、現実的な路線なのかも知れません。
(ただそれは、少なくとも「トガって」はいない、ですね。)
でも、退職金が入った団塊の世代のおじさま達には、結構「現実的な」選択肢としてウケたりするのかも知れません。
−−−
さて、

GT-Rは出るんですよね?

というのが、みなさんの最も聞きたい質問の一つだったんじゃないかと思います。(会場のみなさんの頭の上に、フキダシが出てました。)
が、今回のイベントでは質問コーナーは無し。(マスコミ向けの発表会も、質問コーナー無しなんでしょうか?)
エンジンのカットモデルを説明する日産社員の方に、
「GT-Rが出るかどうかって、聞いても答えてもらえない・・・んですよねえ?」
と、質問したところ、
「はい、答えられないんですよ・・・えへへへへ」
と、予想されたとおりの答えが。
(その満面の笑みは、「これからGT-Rも出るんだぞ」という意味であると、勝手に解釈させていただきました。<(_ _)>)
−−−
私、20数年前の学生時代に杉並のガソリンスタンドでバイトをしていて、スカイライン(ケンメリ)の中古に乗っておりました
そのガソリンスタンドは、荻窪の青梅街道沿いの日産の工場と契約があったので、ときどき、トラックで200リットル入りの灯油のドラム缶を何本か、荻窪工場まで運んでました。
入り口で、カメラを持ち込んでないかどうかチェックされた後、構内に入ると、工場の大型のドアが開いた隙間から、製造中のロケットの胴体が見えたりする工場で。(そう、当時はそこでロケット作ってたんです。元中島飛行機の東京工場。戦時中は、零戦作っていたんじゃないかと。)
そんなある日、スカイラインが工場構内を走ってたんですが、そのスカイライン、ボンネットを布で覆ってあって、加速すると「ヒュイーン」と音がする・・・。
「あっ、ターボだ!スカイラインのターボが出るんだ!」
と思いましたら、数ヶ月後にやっぱりスカイラインターボが出ましたねえ。
その時以来のワクワク感であります。
また、その時が、私が生まれて初めて企業の「インサイダー情報」に触れた瞬間だったかも知れません。(笑)
注1:当時(1980年代初め)は明示的なインサイダー取引規制はまだありませんでしたが、今の証券取引法でいくと、第166条第2項第1項カ、あたりでしょうか。ただし、「会社関係者の特定有価証券等の取引規制に関する内閣府令」第一条の二第八項の軽微基準に該当する可能性も。
注2:また、工場内で見かけたというのは、証券取引法第166条第1項第4項の「当該上場会社等と契約を締結している者(略) 当該契約の締結若しくはその交渉又は履行に関し知つたとき。」に該当するんでしょうか。
注3:もちろん、当時、株を買おうなんてことも思いつかなかったし、そもそも株を買う金もありませんでした。
−−−
ということで、呼んでいただいても、こんなアホな話しか書けませんが、またGT-Rでも出たら呼んで頂ければ幸いです。>日産の方。
(ではまた。)

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もこみち(2)

kimutaxさん、コメントどうもです。
今、ふと気づいたんですが、auのCM;
moko_au.jpg
で、「お客様満足主義で行こう」と、顧客満足度No.1を打ち出しているのに、
そのBGMで、

♪ I can get no
♪ satisfaction

と歌ってる、というのは、いったいどう理解すればいいのでしょうか。
(他社のサービスを攻撃している、ということでしょうか?)
(追記 11:00)
Googleで検索すると、

I can‘t get no satisfaction

の方がはるかに該当数が多いので、こっちの方が正しそうですね。
つまり、二重否定なんですね・・・。お恥ずかしながら、長年ずっと誤解してました・・・。
(さらに追記11:10)
ネット上のいろんな方のご意見を読むと、これは、否定の意味をさらに強めるための強調なんだ、というご意見も多く・・・。
(アフリカ系の方など)、「I don’t have nothing」等、否定を強めるために二重否定する、という話を聞いたこともあり。
ストーンズの歌詞を読むと、やはり、「満足している」という文脈ではないように思えます。
(ではまた。)

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もこみちな朝

泊まり明けで丸の内仲通りに出てみたら、大量のエキストラを使った撮影に遭遇。
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人だかりもすごいので、誰が出てるのかと思ったら、もこみち氏でありました。(赤矢印部参照。)
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I love watching sequels!

(↑シュワちゃんの声で)
全部揃ってから見ないと、禁断症状で仕事が手に付かなくなること必至だったので、広告やコンビニでのDVD第1話分だけの特価販売など、ありとあらゆる悪魔の誘惑を断ち切ってまいりましたが、ついに、ビデオ屋に「24(Twenty-Four) シーズンV」が全巻、勢ぞろい。
週末の間にカタを付ける予定でございましたが、結局、20時間目まで見て、(ビデオ屋の返却後未陳列の山まで店員のおねえさんに探していただくというナリフリ構わない努力にも関わらず)、あと4時間分が残ってしまいまして。
うちの奥さんが本日午前中チェックしたところ、まだ店頭に無かったようで、今からもう一度ビデオ屋に探しに行くと連絡が。無事、ゲットできていることを祈りつつ、これから帰って残りを見ることといたしたいと思います。
(ではまた。)

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