前のエントリでご紹介したACGAの白書に引用されているゴールドマンさんのチャートの「”poison pills can backfire”」というキーワードでGoogleで検索してみると、ACGAのホームページ
http://www.acga-asia.org/public/files/KathyMatsui-CorpGovernance-200711.pdf
に、ゴールドマンのストラテジストのキャシー松井さんの「Asian Business Dialogue on Corporate Governance 2007」というpdfが掲載されていて、ここに前出のとまったく同じチャートが掲載されています。
出所はキャシー松井さん、ということのようですね。
前のエントリで47thさんに約2年ぶりにコメントいただきまして、
さすがにイベント・スタディのイロハのイ(アブノーマル・リターンの定義)なんでβを考慮していないというのは・・・
とおっしゃってましたが、このチャートは「イベントスタディ」とは書いてなくて、「relative performance」とあるだけですから、やはり「β」は考慮せずに、単純にインデックスとの比を取っただけという可能性は高いと思います。
キャシー松井さんが、ACGAのある香港をはじめ世界中でこのチャートをもとに「poison pills can backfire」という説明をして回っているとすると、エラいこっちゃですね・・・。
日本のマスコミの人も、こうしたデータを「ふむふむ」と無批判に聞いて、「買収防衛策の導入には、外国人投資家の批判も根強い」てな記事を書いて、それを読んで「買収防衛策ってのはイカンらしいよ・・・」という世論が形成されているとしたら・・・・とんでもないことですね。
(ではまた。)
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