今回はGoogleがMotorola Mobility Holdings, Inc.を買収するに際して、Motorola Mobilityの財務アドバイザー2社が出した「フェアネス・オピニオン」の中身を検討してみたいと思います。
このGoogleによるMotorola Mobilityの買収は、
- 誰もが注目する有名企業どうしの事案である
- 1ヶ月半という脅威のスピードで検討された
- 買収総額も125億ドルと超巨額である
- 大株主が、アクティビストの大物、アイカーン氏
等から、訴訟になるリスクは決して低くないと考えられますので、Motorola Mobilityとしても(時間がないなりに)大いに慎重を期して検討をしたはず。
日本のベンチャーやM&A関係のみなさんにも、大いに参考になりうるケースではないかと思います。
目次とキーワード:
- 株価の検討体制
- 「Qatalyst Partners」の意見書
- 「Qatalyst Partners」ってどんな会社?
- GoogleとQatalyst Partnersの関係
- フェアネス・オピニオンの性格
- フェアネス・オピニオンは、何を基準にするのか?
- 類似会社比準による株価算定
- DCF法による株価算定
- Qatalystが受け取る巨額!な報酬
- CenterviewとMotorolaの関係
- Centerviewの分析
- Centerviewは、今回のディールでいくら報酬をもらうのか?
(ではまた。)
次週からは、(あくまで予定であって、もっと面白そうなことが発生するなどで変更になる可能性はありますが)、「シリコンバレー進出のためのファイナンス」といったあたりを考えてみる予定です。
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