週刊モーニング『インベスターZ』でベンチャーの話、開始!

週刊モーニング(講談社)に連載中のマンガ『インベスターZ』(三田紀房氏作)の今週の回からベンチャーの生態系の話が始まります。
昨日、経産省のみなさんに「種類株式レポートのグラフが載ってますよ!」とお伝えしたら、早速省内で回覧されていたようです。:-)

RT @mita_norifusa: 投資の漫画『インベスターZ』が本日発売のモーニングに掲載されてます。ベンチャー投資を盛り上げるべく、今週からベンチャー投資・起業家の話が始まります…

インベスターZ(5) (モーニング KC)
インベスターZ(5) (モーニング KC)

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三田 紀房
講談社 (2014-09-22)

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週刊isologue(第290号)「Series Seed」の研究(その6:定款後編)

今回は、シリコンバレーでシード用に開発された優先株の”ひな型”「Series Seed」の定款変更案(完結編)です。

今回は、核心の優先株の定義について、です。

 

目次とキーワード

  • B. PREFERRED STOCK(優先株)
  • 1. Liquidation, Dissolution, or Winding Up; Certain Mergers, Consolidations and Asset Sales.(清算、解散、合併、資産売却等)
  • 2. Voting.(議決権)
  • 3. Conversion. (株式の転換)
  • 4. Dividends. (配当)
  • 5. Redeemed or Otherwise Acquired Shares.(株式の償還等) 
  • 6. Waiver.(権利の放棄)
  • 7. Notice of Record Date.(登録日)  
  • 8. Notices.(通知)

ご興味がありましたら、下記のリンクからご覧いただければ幸いです。

 

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https://note.mu/isologue/n/nf86055993ed4 

(ではまた。)

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特例業務が「登録」制になると、不動産業界にも大きな影響が出るのではないか、というお話

金融審議会の「投資運用等に関するワーキング・グループ」の第1回では、「特例業務の『届出』制をやめてすべて金融取引業者として『登録』させたらどうか」という意見が出ましたが、昨日某パーティで、不動産ファンドに詳しい専門家と話をしていたところ、「登録」ということになると、特例業務の中で数でも金額でも大半を占める不動産ファンドにも多大な影響が出そうだ、とのことで「なるほど」と思ったので、メモです。
(私も以前は大手の不動産ファンドのSPCの運営に関わっておりましたが、ここ数年は離れておりますので、もし理解が足りてない部分がありましたら、ご指摘いただければ幸いです。)

  • 不動産ファンド業界は、大規模な投資家からの投資や大手銀行などからのdebt(借入)での調達が中心で、個人投資家から投資を受ける必要性は低く、業界として前回のパブコメにこれといった意見は出さなかったと思うが、今回いきなり「登録」といった方向に話が進んでいるのでビックリしている。
  • 現在の特例業務の届出をする主体は、ベンチャーファンドなどの「組合」と、不動産ファンドなどでよく用いられる「匿名組合」では異なる。「組合」(=投資事業有限責任組合(LPS)など)の場合は、ファンドである組合自体は「契約」であって法人格がなく、権利義務の主体とならないので、組合を運営する運営者(GP)が届出を出しているが、不動産ファンドは商法上の匿名組合契約を使って組成されていることが多いので、匿名組合を運営する法人(=営業者≒ファンド)自体が届出の主体となっている。
  • この法人(営業者)は通常、取締役が1人しかいないSPC(=特別目的会社(special purpose company))であり、この取締役もファンドの実質的な運営会社の従業員等ではなく、運営会社から独立した会計士等の専門家が行うことが多い。なぜかというと、ファンド運営においては物件ごとに倒産隔離(bankruptcy remote)」を行う必要があるからだ。
  • ファンドは案件(不動産の物件やその集合)によっていろいろ別のレンダー(金融機関)や出資者から投融資を受けているので、一つの案件(物件)がうまくいかなかった場合に、他のファンドのレンダーや出資者にまで影響が及ぶと困る。
  • つまり、例えば新宿区のオフィスビルAという物件のファンドにローンやエクイティを出そうという金融機関等は、その物件だけに投資するつもりで採算分析や土壌汚染、アスベスト使用等のDD(デューディリジェンス)などを行うのであって、別のファンドの大阪市の商業ビルBのプロジェクトがうまくいくかどうかの影響は考えない(考えないで済むように工夫されている)。ローンを証券化する場合の格付も、当然、その関連する物件だけのリスクを考えて、他の物件の投資の成否からの影響が及ばないという前提のもとで検討が行われる。
  • しかしこれが、この営業者自体が「登録」をしなければならない制度に変更になるとすると、当然、この営業者(法人)自体でのコンプラ態勢等が審査されることになるはず。つまり、ファンドの実質的な運営者はコンプラ等の体制がきちんと整っていたとしても、このSPC自体にもコンプラ等を担当する従業員等を置かなければならないことになるだろう(つまりSPCというより「普通の会社」になっちゃう)。
  • この従業員が兼務できないとコスト面で採算に合わなくなるし、他の物件(ファンド)や運営会社と兼務ということになると、倒産隔離が図られなくなる。使用者に対する責任といったことがファンドごとにごっちゃになってくるからだ。
  • (物件に投資するSPCを設立するたびに、実質2ヶ月では終わらない「登録」をしないといけないとすると、そもそも不動産ファンドの業務自体がスピード的にも回らないかも知れませんし、財務局の方の審査体制もかなり人員を増やす必要があるかも知れませんね。)

この審議会のワーキンググループがはじまるときに、「私はベンチャーキャピタル業界の現状については、そこそこ知識はあると思うが、他の業界が特例業務をどう使っているかは知らないので、ベンチャーキャピタル業界からだけの委員だけでいいのかなあ?」と思ったのですが、やっぱりこのWGでの議論は、ベンチャーキャピタル以外の業界にも影響しそうです。

金融取引業者として「登録」しなければならなくなるとすると、ファンド規模の比較的小さいベンチャーキャピタル業にとっても一大事なのですが、不動産業界のみなさんも、この審議会の行方には注目されたほうがいいかもですね。

(ご参考まで。)

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週刊isologue(第289号)「Series Seed」の研究(その5:定款前編)

今回は、シリコンバレーでシード用に開発された優先株の”ひな型”「Series Seed」の定款変更案についてみてみます。 (今回は、核心である優先株に関する部分「以外」の部分です。悪しからず!)

 

目次とキーワード 

  • 冒頭部分(変更の旨)
  • ARTICLE I:  NAME.(名称)
  • ARTICLE II:  REGISTERED OFFICE.(本店所在地)
  • ARTICLE III:  DEFINITIONS.(定義)
  • ARTICLE IV:  PURPOSE.(目的)
  • ARTICLE V:  AUTHORIZED SHARES.(授権株式数)
    • A. COMMON STOCK (普通株)
      • 1.General. (全般)
      • 2.Voting.  (議決権)
    • B. PREFERRED STOCK(優先株)
      • (次週に!)
  • ARTICLE VI:  PREEMPTIVE RIGHTS.(新株引受権)
  • ARTICLE VII:  STOCK REPURCHASES.(株式の買戻し)
  • ARTICLE VIII:  BYLAW PROVISIONS.(補助定款)
    • A. AMENDMENT OF BYLAWS.(補助定款の変更)
    • B. NUMBER OF DIRECTORS. (取締役の定員数)
    • C. BALLOT. (票)
    • D. MEETINGS AND BOOKS.(会議体及び書籍) 
  • ARTICLE IX:  DIRECTOR LIABILITY.(取締役の責任)
    • A. LIMITATION. (責任限定)
    • B. INDEMNIFICATION. (免責、費用)
    • C. MODIFICATION.(変更の影響)
  • ARTICLE X:  CORPORATE OPPORTUNITIES.(会社の機会)
 
 
ご興味がありましたら、下記のリンクからご覧いただければ幸いです。

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https://note.mu/isologue/n/n40c8ed4a9203

(ではまた。)

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金融審議会「投資運用等に関するワーキング・グループ」メンバーに就任いたしました

ご報告が遅くなりましたが、ファンド規制の件で麻生太郎金融担当大臣から金融審議会に諮問が下り、金融審議会に「投資運用等に関するワーキング・グループ」というワーキンググループが開催されることになりまして、日本ベンチャーキャピタル協会会長の尾崎一法氏などとともに、私もそのメンバーになることとなりました。

先週10月10日金曜日に第一回の会合が開催されました。

名簿に掲載されているメンバーやオブザーバーは20名ちょっとなのですが、傍聴している役所のスタッフやマスコミの方々その他一般の傍聴者の方々がたくさんいて、出席者は(ちゃんと数えてないのですが)全部で100名を超えるんじゃないでしょうか。
速記者の方がいる会議というのも生まれてはじめてですが、議事録も後日全部公開されるようです。 

そう、この会合はオープンでして、金融庁の一階で受付すれば誰でも傍聴できますので、もしご興味がありましたら傍聴しにいらっしゃってください。(第一回は満席立ち見状態だったので、早めに来られた方が安全かも知れません。)

(ご報告まで)

ご参考:金融庁ホームページ:報道発表資料
金融審議会「投資運用等に関するワーキング・グループ」(第1回)議事次第

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週刊isologue(第288号)「Series Seed」の研究(その4:契約書条項後編)

今回も前回の続きで、シリコンバレーでシード用に開発された優先株の”ひな型”「Series Seed」の契約書の核心部分「EXHIBIT B」(AGREEMENT TERMS)についてみてみます。

 

目次とキーワード 

  • 「EXHIBIT B」(契約条項)の構成(再掲)
  • 5.譲渡制限及びドラッグアロング権
    • 株式の処分の制限
      (Limitations on Disposition)
    • 上場時等の制限
      (“Market Stand-Off” Agreement)
    •  ドラッグ・アロング権
      (Drag Along Right)
    • ドラッグ・アロング権の例外
      (Exceptions to Drag Along Right) 
  • 6.次ラウンド以降の投資参加権
  • 7.取締役の選任
    • 普通株主に指名された取締役
      (Common Board Designees)
    • Series Seed優先株主に指名された取締役
      (Series Seed Board Designees)
    • 双方の合意で指名された取締役
      (Mutual Consent Board Designees)
  • 8.一般条項
     
ご興味がありましたら、下記のリンクからご覧いただければ幸いです。

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https://note.mu/isologue/n/nbc24cf3aefb5 

(ではまた。)

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週刊isologue(第287号)「Series Seed」の研究(その3:契約書条項前編)

今回は、シリコンバレーでシード用に開発された優先株の”ひな型”「Series Seed」の契約書の核心部分「EXHIBIT B」(AGREEMENT TERMS=契約の条項)についてみてみます。 

目次とキーワード 

  • 「EXHIBIT B」(契約条項)の構成
  • PURCHASE AND SALE OF SERIES SEED PREFERRED STOCK.
    (この「Series Seed」の優先株の発行等)
  • REPRESENTATIONS AND WARRANTIES OF THE COMPANY.
    (発行会社側の表明保証)
  • REPRESENTATIONS AND WARRANTIES AND COVENANTS OF THE PURCHASERS.
    (投資家側の表明保証) 
  • COVENANTS OF THE COMPANY.
    (発行会社の遵守事項) 
(後半に続く)
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